放送50周年の名物番組「ありがとう浜村淳です」来年3月で平日放送終了 土曜は継続、最年長DJギネスへ

[ 2023年9月1日 04:30 ]

今年6月、MBSテレビのキャラクターをかたどった「らいよん号」で大阪市内を巡った浜村淳

 タレントの浜村淳(88)がパーソナリティーを務める関西きっての長寿番組、MBSラジオ「ありがとう浜村淳です」(月~金曜前8・00)が、丸50年を迎える来年3月末をもって平日の放送を終了することが31日、分かった。内容や放送時間の異なる「ありがとう浜村淳です土曜日です」(土曜前8・00)は継続する。

 長く高聴取率を誇ったナニワの名物番組が帯番組の役目を終える。1974年4月の初回から半世紀にわたった人気番組をけん引してきた功労者の浜村は、“平日朝の顔”を後進に託すことになった。

 その日の新聞から自身で選んだニュースを読み解くコーナーを中心に、浜村が2時間しゃべりっぱなし。その独特で流ちょうな語り口は“浜村節”と呼ばれ、広く親しまれている。NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」に名物ラジオDJ役で出演するなど、上方ラジオ界の象徴として君臨してきた。

 現在も毎朝5時半に局入りし、本番直前まで新聞全紙をチェック。変わらぬ名調子を披露するが、“皆勤賞”を誇った浜村が21年には定期検査で脳の小さな血管に詰まりが見つかり、検査入院のため初の2日間休演。昨年には、新聞記事紹介時の発言について「意味を取り違えた」と謝罪するひと幕もあった。米寿を迎えた浜村の負担軽減も考慮し、50年の節目に平日終了を決断したとみられる。

 とはいえ、今もヘビーリスナーを抱える人気番組。72年10月にスタートした前身の「ごめんやす浜村淳です」から77年に現番組名となった土曜日枠は存続させる。人生相談や映画紹介などもある土曜版のファンは多い。浜村も6月の50年目突入会見時に「100歳まで現役」を掲げ、最年長DJのギネス申請にも意欲を見せていただけに今後は、週1回の出演で香港のDJ、故アンクル・レイさんが持つとされる「96歳」のギネス記録更新を目指すことになりそうだ。

 なお、平日の後継番組については現在協議中とみられ、関係者によるとパーソナリティーにはフリーアナウンサー山本浩之(61)の名が挙がっているという。

 MBSラジオは、本紙の取材に「お答えすることはありません」とした。


 ◇浜村 淳(はまむら・じゅん)1935年(昭10)1月10日生まれ、京都市出身の88歳。同大在学中、ジャズ喫茶での司会を機にラジオ番組などに出演。57年に渡辺プロダクションの誘いで上京したが64年に関西に戻り、読売テレビ「2時のワイドショー」などで人気を得た。映画評論家としても活躍し、88年にベストファーザー賞、09年に文化庁長官賞を受賞。著書に「源氏物語 花はむらさき」(94年)など。


 <主な同一パーソナリティーの長寿ラジオ番組>
TBSラジオ「毒蝮三太夫のミュージックプレゼント」1969年10月~放送中(54年目)=パーソナリティー毒蝮三太夫(87)

MBSラジオ「ありがとう浜村淳です」1974年4月~放送中(50年目)=浜村淳(88)

ABCラジオ「おはようパーソナリティ道上洋三です」1977年3月~2022年3月=道上洋三アナ(80)

TBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」1986年4月~2016年4月=大沢悠里(82)

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