大越健介氏 10月から「報ステ」メインキャスター「誇りに思う」、ニュースは主食 良質な米作る

[ 2021年9月18日 05:00 ]

10月からテレビ朝日「報道ステーション」でメインキャスターを務める大越健介氏
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 10月からテレビ朝日「報道ステーション」(月~金曜後9・54)でメインキャスターを務める大越健介氏(60)が17日、オンラインで取材陣の質問に応じた。6月末にNHKを定年退職してから、わずか9日後に同番組抜てきが電撃発表されて以来、報道陣の前に登場したのは初めて。8月に還暦を迎えた大越氏は「この年で報道番組のトップランナーである報ステのメインキャスターになれたことを誇りに思います」と晴れやかに語った。

 NHK時代から「他局だけど、ある種のライバル。いつかは超えたい存在」だと思っていた番組への登板。メインとして番組を支えながら、現場取材にも積極的に出向いていくという。日々のニュースを作り上げる番組の過程を「全速力で走るのに距離は長い400メートル走みたいな感覚。その緊張感がたまらなく好き」と笑顔。気力体力ともに充実した状態で、テレ朝の看板番組を背負う。

 就任後には衆院選も待ち受ける。NHK「ニュースウオッチ9」時代には、当時の安倍政権に批判的な発言をすることもあり、政権に“モノ言うキャスター”として注目を集めた大越氏。15年の番組降板時には、官邸の不興を買ったことによる更迭を疑う声も上がった。今後も取材や報道に当たり権力者から圧力がかかる場合もあるかもしれない。「そういう雰囲気があっても“圧力なんてかかっていない”という鈍感力で勝負したい」と話した。

 東大在学時には野球部のエースとして活躍した文武両道のエリート。エンゼルスの大谷翔平投手(27)への期待ものぞかせた。「NHKスペシャル」で大谷が大リーグ1年目の時にロングインタビューを敢行。「今年のさく裂を予感させるような答えも聞いていた。ホームラン王、いけると思います」とエールを送った。

 新潟県出身であることを踏まえ、番組を「米作り」と表現。「ニュースは人々の生活の中で必要な主食。良質なお米を作るような、そんな気持ちで情報をお届けしたい」。見る人にとって、翌日の“エネルギー”となる番組を目指していく。

 ◇大越 健介(おおこし・けんすけ)1961年(昭36)8月25日生まれ、新潟県出身の60歳。新潟高から東大に進学し、野球部のエースとして活躍。東京六大学野球で通算50試合に登板し8勝を挙げた。85年に入局したNHKでは、地方勤務を経て報道局政治部に配属。ワシントン支局長などを歴任。

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