「爆問」太田、新潮編集長にらみつけ“爆怒”「日大芸術学部裏口入学報道裁判」初出廷

[ 2020年10月2日 05:30 ]

爆笑問題の太田光
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 お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光(55)が日大芸術学部に裏口入学したと報じた週刊新潮を提訴した裁判の口頭弁論が1日、東京地裁で開かれ、太田自身が初出廷した。時折、冗談を交えながらも、新潮社側の主張には怒り心頭。「正直にやってきたのに、ひきょうな手を使ってインチキなイメージを持たれた」と痛烈に批判した。

 怒りのピークは週刊新潮編集長の尋問時だった。原告席に座った太田は証言台の前に立った編集長をにらみつけ、証言にいらつき大きなせき払いも。編集長が「太田さんの高校の同級生が“成績が悪いのになんで日芸(日大芸術学部)に受かったのか”と不思議がっていた」と述べると、太田は自身の手の甲をバチーンと叩き、怒りをあらわにした。

 入廷直後は普段通りの太田だった。グレーのスーツにネクタイ姿で、MCを務めるTBS「サンデー・ジャポン」でもおなじみの指さし“プシュー”ポーズを傍聴席に向けた。宣誓書を読み上げると、自身の名前ではなく「伊勢谷友介。すいません」と、裁判官に聞こえないような小さな声でジョークも飛ばす。尋問でも太田節は健在で、日大に進学した動機を聞かれると「親父から“大学はいろんな人と出会える場所”と聞いた。田中(裕二)ぐらいしか出会えなかったけど…」と相方の名を出して傍聴人を笑わせた。

 争点に関わる尋問には真面目に応じた。太田の父親が800万円を支払って裏口入学させたという報道には「自覚はない」としつつ、父親は12年に亡くなっているだけに「分からない。絶対にやってないとは僕は言い切れない」と慎重な姿勢。ただ、太田が受験前、ホテルに缶詰めになって現役教員から事前にレクチャーを受けたということについては「ない。驚きとしか言いようがない」と完全否定。「ホテルに泊まった?」との質問にも「ない」と、毅然(きぜん)とした態度で否定した。

 太田側は18年8月の新潮報道に対し「事実無根で社会的評価を低下させた」として、約3300万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求め提訴。同10月の第1回口頭弁論以降は、裁判所の和解勧告を受け入れず、戦い続けてきた。その思いを聞かれると「タレントとして何でも率直に正直にやってきた。ひきょうな手を使ってインチキで入ったと書かれたことに怒っている」と訴えた。高校時代の恩師2人が証人出廷し、2~3年時の担任は「入試に受かる力が十分にあった」と証言した。

 一方の新潮側は、太田は日大芸術学部演劇学科の受験に失敗し、その後、父親が裏口入学ネットワークを通じて合格させたと主張。太田が高校の卒業アルバムの進路欄に専門学校の校名を書いていることを挙げ、編集長は「アルバムの制作段階で進路が決まっていないほかの卒業生は受験中や未定と書いている。太田さんは日芸が不合格だったから専門学校名を書いた」と指摘。口頭弁論はこの日で終結。判決は12月21日に言い渡される。

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