渡辺棋聖、藤井七段とのタイトル戦に意気込み「間違いなく将棋史に残る戦いに」

[ 2020年6月5日 05:30 ]

藤井聡太七段 最年少タイトル戦挑戦者に

棋聖戦で藤井七段と対局する渡辺棋聖
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 将棋の渡辺明棋聖(36)=王将・棋王との3冠=が4日、藤井聡太七段(17)との棋聖戦5番勝負(8日開幕)への意気込みを語った。藤井は渡辺に次いで中学生で四段に昇段した中学生棋士。藤井以前の4人はいずれも一時代を築いてきた歴史があった。5番勝負では全8冠中最多の3冠が、次世代エースの壁になる決意だ。

 選んだ言葉に思いが表れた。「藤井七段の初めてのタイトル戦という、間違いなく将棋史に残る戦いに出場することに大きなやりがいを感じています」

 足跡をたどれば分かりやすい。渡辺の初タイトルは2004年、当時の森内俊之竜王から20歳で奪ったもの。ただ、タイトル初挑戦はその前年、羽生善治王座に挑んでいた。5番勝負は第3局まで2勝1敗と先に王手をかけながらそこから連敗。その第5局、勝利を確信し緊張の糸が切れた羽生の駒を持つ右手が震えた。

 中学生棋士は、藤井の前が渡辺でさらにその前が羽生。すでに1996年、当時の全7冠制覇を達成した第一人者にも重圧がかかっていた。加藤一二三九段、谷川浩司九段。代々の中学生棋士が歴史を築いてきた事実。指を震えさせたのは、将来自らを脅かすだろう存在をひとまず退けられた手応えだったろう。

 以来渡辺は、19歳のタイトル初挑戦こそ実らなかったものの「羽生を震えさせた男」として知られるようになる。08年竜王戦では羽生相手に3連敗後4連勝の離れ業を演じる。

 そして今回。17年が経過し、当時羽生が味わった重圧を認めるからこそ「大きなやりがい」との言葉。それはデビュー以来一貫して抱く「勝ちっぷりが凄い。明確な弱点がないと大変です」との藤井評に通ずる。

 「藤井七段はいつタイトルを獲ってもおかしくない実力がある。自分にとっても新しい棋士人生が始まる。わくわく感がある」。8日の棋聖戦第1局に続き、9日は三重県鳥羽市へ移動して10、11日、初挑戦する名人戦第1局に備える。ダブルタイトル戦の過密日程も歓迎するかのように「(03年王座戦が)後々語り継がれる5番勝負だったなら、今回もそうできれば」と意気込みを語った。

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