ピース又吉直樹 自身3作目は初の長編、初の新聞連載「自分に一番近い小説」

[ 2019年10月11日 05:30 ]

著書を手にポーズを取る又吉直樹(撮影・井上 徹)
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 芥川賞作家でお笑いコンビ「ピース」の又吉直樹(39)が、最新刊「人間」(毎日新聞出版)の発売記者会見を10日、都内で行った。

 くしくもノーベル文学賞の発表と同日に。村上春樹氏(70)ら候補に挙がった日本人の受賞は成らなかったが、発表に先がけて会見した又吉は「個人的に思うのは、大きな賞を獲っても獲らなくても、その作家の凄さは変わらない」と、敬意を表した。

 村上氏の作品は「以前から読んできた」と話し「ノーベル賞に関係なく村上春樹さんの世界は損なわれることはない」と、権威にとらわれない普遍的な高い作家性を強調した。

 その上で自身の将来的なノーベル賞の可能性を問われると「“獲ります”っていうと恥さらしみたいになる」と謙遜しつつ「自分が物をつくるときの動機は(賞とは)違うところにあるから考えない。考えても無理でしょ」と笑いながら話した。

 「人間」は自身3作目の小説にして初の長編。昨年9月から今年5月にかけ、毎日新聞夕刊で連載していた作品を加筆修正したもので、漫画家の夢を諦めた38歳の男が主人公。青春時代の仲間から久々に連絡を受けたことで物語が展開し、夢を実現できなかった人間のその後を描く。

 初の新聞連載となったが「書き終わって小分けにするより、日とともに物語が進むライブ感を大切にしたかった」と、極力締め切りギリギリまで試行錯誤しながら仕上げたという。連載終盤、仕事でインドに行ったときの思い出を挙げ「空港の待ち合い時間で8割程度しか書けず、離陸までの短い時間で、あと2割を携帯のメールで送った。あれが一番危なかった」と頭をかいた。

 担当編集者は「想定のはるか上を行く出来」と、芥川賞受賞作の「火花」に勝るとも劣らない高評価。「芸人との二足のわらじ」から、文壇でも確固たる地位を築きつつある又吉は「今までで一番時間をかけて書いた、自分に一番近い小説。ぜひ多くの人に読んでほしい」と話した。

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