三田友梨佳アナ 日本舞踊の心を胸に凛と舞う フジ“夜の顔”つくり上げた原点

[ 2019年9月10日 10:00 ]

浴衣姿で日本舞踊のポーズをとる三田友梨佳アナウンサー(撮影・大塚 徹)
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 【夢中論】確かなアナウンス力と上品な笑顔が魅力のフジテレビ三田友梨佳アナウンサー(32)。今年4月から夜のニュース番組を担当し、知的で華やかな立ち居振る舞いが視聴者の心をつかんでいる。その所作を形づくっているのは長年続けてきた「日本舞踊」だ。十数枚所持する着物や浴衣のコレクションの中から、父に選んでもらったという自慢の一枚を着てインタビューに臨んだ。

 三味線や鼓の音色が奏でる雅(みやび)な世界。日本舞踊の大曲「京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじょうじ)」の一節、通称“恋の手習い”と呼ばれる場面だ。着物に身を包み、恋に思い悩む乙女になりきると、自然と体が動きだす。手ぬぐいをたくみに使い、鏡に見立てて紅を塗ったり、紙に見立てて恋文を書いたり…。少女が大人の女性に変わる場面を艶やかに舞い踊る。

 「学生時代にあまり恋愛をしてこなかったので、当時は恋心が分からなかった部分もありてこずってしまいました。30歳を超えた今なら、また違った“恋の手習い”が踊れるかもしれないですね」

 この日は“日本舞踊”を語るため、その雰囲気を伝えようと格子柄の涼しげな浴衣に橙(だいだい)色の帯を締めて現れた。父親に選んでもらった自慢の逸品だ。踊りとの最初の出合いは幼稚園生の頃だった。5歳年上の姉が習っていた影響で興味を持ち、自身も五大流派の一つである藤間流に師事。以来、週2回の稽古を続け高校3年生まで通い続けた。中学生の時には名取となり「藤間友梨恵」という芸名を手に入れるほどの腕前。年に2回ある大きな発表会にも参加した。

 見ることも大好きだ。中でも歌舞伎俳優の坂東玉三郎(69)が一番のお気に入り。「女性よりも女性らしい色気や、立ち居振る舞いが素敵です。踊っている時の、どの瞬間、どの場面を切り取っても絵になるその姿にうっとりします。見ていて夢の中にいるような気持ちにさせてくださります」

 元々人前に立って何かをすることは苦手なタイプだった。「お遊戯会とかで主役をやったりすることは本当に嫌だったのですが、日本舞踊の時には“好き”という気持ちが勝っていたので発表会も楽しんでいました」

 その経験は現在のアナウンサーの仕事にも生かされており「今でも人前は苦手なんですが、大勢の人の前で表現するということを幼い頃から繰り返してきたので、凄く緊張してもそれを表情に出さず、周りからはそう見られないことが多いです。そういう度胸はついているのかもしれないです」と分析する。

 4月からは夜のニュース番組「Live News α」で月~木曜のMCに抜てきされ、自身初となる報道番組に挑戦している。日曜夜には情報番組「Mr.サンデー」で宮根誠司(56)とともにキャスターを務めるなど、現在では同局の“夜の顔”として活躍中。「責任の重さに押しつぶされそうになることはあります」というが、重要な役割を日々立派に務め上げている。

 「緊張する時は、手のひらに“人・人・人”と書いてのみ込んでいます。この前も宮根さんがお休みの時があって凄く緊張していたのでやりました」。それは舞台に立つ時から続けていた“三田流”のおまじない。緊張をほぐす方法もどこか古風で親しみが持てる。

 舞踊を続けてきて学んだものは感謝の気持ちだ。「1人だけの演目でも、そこには教えてくださる先生をはじめ、演奏してくださる方など多くの方が関わっています。(夜の報道番組では)1人でMCをしていますが、そこにはたくさんのサポートがあって今の私が成り立っている。感謝の気持ちは忘れないようにしています」

 高校生の時の米国留学や大学進学を機に、稽古はいったん区切りをつけた。以来踊る機会はなくなってしまったが、その経験は今でも所作に息づいている。「立ち姿が日本舞踊っぽいとか、ボードの指し方が舞踊っぽいとか指摘を受けることはあります」と照れながら明かした。

 「幼稚園の頃から通っていたので“おはようございます”などのあいさつを、しっかりと相手に届く声で、しっかりと相手の目を見て気持ちを込めて伝えるということを師匠の先生から教わりました。人間としても成長させてもらえたお稽古事だと感じます」

 インタビューでも記者の質問に対し、目を見据えながら丁寧に言葉を紡いだ。テレビ画面でもそれは変わらない。分かりやすい表現で、笑顔とともにニュースを届ける。そこには日本舞踊で培った凜(りん)とした美しさがある。

 《前担当番組「グッディ!」でMC 大切にする安藤優子の“金言”》「Live News α」(月~木曜後11・40、金曜深夜0・10)が始まり約5カ月。「毎回が反省の繰り返しです」と試行錯誤の日々だ。番組開始と同時に「直撃LIVEグッディ!」を卒業。MCの安藤優子(60)からもらった「奇麗な言葉だけが心に響く言葉ではなくて、必死に伝えたいと思ってその時出る言葉こそが心に響くものだから」という言葉を今でも大切にしている。「Mr.サンデー」(日曜後10・00)にも出演中。「(MCの)宮根さんにピッタリと合わせて、一番良いタイミングで何かご紹介したり、新しい情報を入れたり、そういう存在になりたい」と高みを目指している。

 ◆三田 友梨佳(みた・ゆりか)1987年(昭62)5月23日生まれ、東京都出身の32歳。11年に青山学院大学を卒業し、フジテレビに入社。12年から約1年間「ミタパンブー」で司会を務めた。その他に「笑っていいとも!」「めざにゅ~」などを担当していた。英検準1級、TOEIC850点などを所持。趣味はスポーツ観戦・映画観賞。血液型A。

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