「ブラタモリ」海外編制作の裏側 不安材料は“知名度”「どこまで協力してくれるのか…」

[ 2019年2月16日 10:00 ]

エッフェル塔をバックに写真に収まるタモリ(右)とNHK・林田理沙アナウンサー(C)NHK
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 1月にシリーズ初となる海外編が放送された、タモリが街の歴史や魅力に迫るNHKの人気番組「ブラタモリ」(土曜後7・30)。タモリの博識ぶり、スタッフによる入念な下調べが番組に深みを生み出している。今週から2週にわたってパリ編が放送されるのを前に、初の海外ロケが行われた経緯、撮影時の苦労話についてチーフ・プロデューサーを務める中村貴志氏、チーフ・ディレクターの石原謙一郎氏、ディレクターの良鉄矢氏、郡司真理氏に聞いた。

 1月12日(♯122)、19日(♯123)にイタリア・ローマ編が放送され、今月はフランス・パリが舞台。16日(♯126)に「パリ〜パリはなぜ華の都になったのか?〜」、23日(♯127)に「パリの美〜パリはなぜ華の都になったのか?〜」が放送される。

 海外編について「番組が始まった当初からの夢だった」と語る中村プロデューサー。「以前から“いつか海外にも行きたいよね”と話していたのですが、昨年4月にレギュラー放送4年目を迎えた頃から本気で考えるようになり、今回の海外編が実現しました」と経緯を明かす。

 収録が行われたのは昨年9月。通常の国内編ではロケ2カ月前から制作陣が現地で取材を開始するが、海外編ではロケ3カ月前の昨年6月に下調べを開始。だが、実際にローマとパリを訪れた良ディレクターは「3カ月前でもギリギリでしたね。やはり日本と海外では事情が違いました。通常は東京・渋谷など都市の中の一地方ですけど、今回はパリやローマといった大都市です。膨大なベースの中からどの場所を選ぶのかが大変でした」と振り返る。

 「国内編よりも超えなければいけないハードルは多かった」と語るのは石原ディレクター。「通常の旅番組であれば政府の観光局などがおすすめの観光スポットを“お膳立て”をしてくれると思いますが、ブラタモリは向こうが見てほしい観光地ではなく、地下の撮影をさせてほしいと頼む番組なので」と苦笑い。また、日本では人気番組だが現地での知名度はゼロに等しいため「正直、海外の方がどこまで番組に協力してくれるのか不安でした」と明かす。

 だが、それは杞憂に終わった。現地の専門家たちは番組に対して好意的で、取材、本番ロケの前の入念なリハーサルにも積極的に協力してくれたという。石原ディレクターは「かなり助けられました。“地質屋”は世界共通でしたね。本番の撮影でもタモリさんと息が合い、楽しく会話していました」と振り返り、中村プロデューサーも「タモリさんも『地質学の先生はどこの国でも同じような感じだね』とおっしゃっていました。一方で、現地の学者さんは『日本ではこんなマニアックな番組を専門チャンネルではなく、一般的なチャンネルでやっているのか』と驚いていましたね」と収録秘話を明かす。

 ローマは人生初の訪問だったタモリ。国内編に比べて「旅行」のように撮影を楽しんでいたという。郡司ディレクターは「さすがのタモリさんもローマやパリでは有名人ではないので、リラックスできる環境だったと思います。我々スタッフは外国人の方から『彼は何者だ?』『プレジデント(偉い人)か?』とよく聞かれました。サングラスをかけた人の周りをテレビカメラなどが取り囲んでいましたからね」と笑う。

 大好評だった1月のローマ編に続き、今週からパリ編もオンエアされる。中村プロデューサーは「凱旋門やエッフェル塔など人気の観光地にも行きました。モンマルトルの丘(パリの街を一望できる観光スポット)を訪れた際には、タモリさんが自分の人生について振り返る場面もあります」と見どころを語った。

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