金児憲史 名曲を次世代に伝える「石原裕次郎の歌の後継者」

[ 2018年12月2日 10:00 ]

石原裕次郎の歌の後継者を託された金児憲史
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 2000年にオーディション「21世紀の石原裕次郎を探せ!」で決勝進出し、石原プロ入りした俳優・金児憲史(40)。キャリア18年での歌手デビューは、本人にとっても青天のへきれきだった。キャッチフレーズは「石原裕次郎の歌の後継者」。新人歌手が背負うにはあまりに重い看板だ。裕次郎さんのカバーを歌うよう言われ、「ビビってすぐに返事できなかったけど、断る勇気もなかった」と笑う。

 往年の裕次郎ファンからの批判も覚悟の上での挑戦だった。「名曲を次世代にも広く伝えたい。歌は下手だけど曲はいいね、という感想でもいい」と謙遜するが、周囲が見込んだ歌声。甘い低音とクセのない歌い方はとても心地いい。裕次郎さんの妻で石原プロ会長のまき子氏(85)は「若いころの裕さんの歌い方に似てるわね」と喜んだ。裕次郎ファンに「歌ってくれてありがとう」と言われ、励みになった。

 デビュー曲「夜霧よ今夜も有難う」をはじめ、アルバムにはカバー12曲を収録。「歌わず、語る事を意識した」という。私事だが作詞家の祖父・萩原四朗(93年死去)は裕次郎さんの「赤いハンカチ」、「夕陽の丘」(浅丘ルリ子と共演)などを手掛けた。それを告げると、「夕陽の丘は僕の伯父が大好きな曲です。次作で誰かとデュエットするのもいいな」とリップサービスしてくれた。

 広島県福山市出身で大の鯉党。マツダスタジアムの大型ビジョンで流れる応援歌「それ行けカープ」のリレー映像出演が夢だ。歌手デビューし、「球場での国歌独唱も新たな夢になった。かなえて地元の仲間を驚かせたいですね」と声を弾ませていた。(萩原 可奈)

 ★金児の楽曲は12月5日放送のMBSラジオ「子守康範 朝からてんコモリ!」7時台で紹介。

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2018年12月2日のニュース