「半分、青い。」秋風再登場 鈴愛祝福「この物語に締切はない」トヨエツのアドリブ感動祝辞にネット涙

[ 2018年7月17日 08:15 ]

連続テレビ小説「半分、青い。」で豊川悦司が“怪演”した秋風羽織が再登場(C)NHK
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 NHK連続テレビ小説「半分、青い。」(月〜土曜前8・00)で朝ドラに初出演した俳優の豊川悦司(56)が“怪演”した人気少女漫画家・秋風羽織が、17日に放送された第92話で再登場した。愛弟子だったヒロイン・鈴愛(永野芽郁)の結婚式で撮影されたビデオメッセージで涙ながらに祝福の言葉を贈った。

 「楡野、おめでとう。人生もまた物語だ。今日から君は毎日毎日、少しずつペンを入れて、森山鈴愛という物語を描き続けることになる。うん。この物語に締切はない。1コマ1コマ丁寧に、大切に描きなさい(涙ぐむ)。私はうれしい。今日、久しぶりに仙吉さんとお酒を飲んだ。私は2次会で長渕剛の『乾杯』を歌うことにする。よかったら聴いてくれ。ボン・ボヤージュ、よい旅を」

 第92話は、結婚式を終えて夫婦になった鈴愛と涼次(間宮)は新居に移るまで、従来通りの暮らしを続けることに。そんな中、祥平(斎藤工)が結婚式で撮ったビデオテープを渡すため、100円ショップ「大納言」を訪れる。帰宅後、1人でビデオを再生する鈴愛だったが、画面に映る自分の姿が恥ずかしく見ていられない。たまらずビデオを早送りし始めた鈴愛の目に、大好きな仲間たちが鈴愛に贈るメッセージが映し出される…という展開。

 この祝福メッセージ部分について、NHKは「脚本の北川悦吏子さんから『これだけは言ってほしい』という事柄が少しと『役の気持ちになってスズメに祝福の言葉、お願いします』というコメントのみ、セリフなしのアドリブで収録が行われました」と説明。永野は「秋風先生が映っただけで感動してしまって、すごく大変な時期を共にしたからこそ、いろんな気持ちも湧いてくるし、ずっと泣いていました」と感涙したことを明かした。

 インターネット上には「秋風先生のメッセージ、超しみる。朝からボロ泣きだ」「秋風先生の言葉にはいつも泣かされる」などの書き込みが殺到。秋風再登場への歓喜とともに、豊川のアドリブに感動した視聴者が続出した。「秋風先生の『乾杯』が聴きたい人続出w」「長渕剛の『乾杯』をカラオケで歌うだけの秋風羽織のスピンオフ短編希望!」などと豊川の歌声を熱望する声も相次いだ。

 秋風の再登場は、14日放送された第90話のラスト、次週第16週「抱きしめたい!」(16〜21日)予告で判明。最後の登場と思われた「漫画家編」の“最終回”第81話(4日)のオンエア後、インターネット上には「秋風ロス」が広がっただけに、ファンには朗報となった。

 次週予告に、和装姿の秋風が1人、腕組みしている姿が登場。SNS上には「秋風先生が帰ってくる!来週楽しみすぎる」「来週は秋風復活祭やで」「予告で感激して泣いたっ!早く来週見たい!」などり、歓喜の声が相次いだ。脚本を手掛ける北川悦吏子氏(56)も4日の放送後に自身のツイッターで「あ、秋風、また、出るよ!」と再登場を示唆していた。第82話(5日)から新章「人生・怒涛編」がスタートしている。

 第81話、最後の秋風塾。「私はもう、あんなに好きだった漫画が苦しいだけになってしまいました」と涙ながらに打ち明ける鈴愛に、秋風は「漫画家を、辞めたらいいと思います。あなたはアイデアがとてもよかった。言葉の力も強い。しかし、その構成力のなさは、物語を作る力の弱さは、努力では補えないと思います。漫画を、もう、辞めたらいいと思います」と引導を渡した。その声は震えていた。

 3人の弟子に生原稿を贈り、秘書の菱本(井川遥)は「あなた方3人は秋風羽織の生涯たった3人の弟子です」。そして事務所「オフィス・ティンカーベル」に1人、秋風は初めてサングラスを外し、マイクを手に歌う女性が描かれた壁画に3羽の鳥と涙を青いペンで描き足した。秋風の目は真っ赤。涙が今にもこぼれ落ちそうだった。このシーンは当初の台本(ト書き)を豊川自らのアイデアで変更。1枚しかない壁画にペンを入れるため、撮り直しの利かない一発本番の芝居に挑んだ。

 ネット上には「サングラスを外した秋風先生の目が真っ赤なのが、もうたまらん…。とうとう涙腺決壊」など、惜別の声が殺到した。

 秋風はドラマ前半を牽引した人気キャラクター。鈴愛が差し入れた岐阜の郷土料理「五平餅」を食べ「うんま(うまい)!これは真実の食べ物だ」(第24話、4月28日)と第一声を発するなど序盤は“変人”ぶりやコミカルさが際立ったが、終盤は結婚が決まったユーコに「ここ(オフィス・ティンカーベルと秋風ハウス)から送らせてほしい。ここからお嫁に行けばいい」(第70話、6月21日)と親心も。豊川が硬軟自在に演じて“変人”を愛すべき男に創り上げ、視聴者の笑いと涙を誘った。

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