藤井七段 高校初黒星 29連勝目挙げた増田六段に雪辱許す…

[ 2018年6月30日 05:30 ]

竜王戦決勝トーナメント2回戦で増田康宏六段(左)に敗れ、苦い表情で対局を振り返る藤井聡太七段
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 将棋の高校生棋士、藤井聡太七段(15)が29日、東京都渋谷区の将棋会館で指された竜王戦決勝トーナメント2回戦で増田康宏六段(20)と対戦し、125手で敗れた。藤井はこれで高校に進学後、10局目で初黒星(未放映のテレビ対局を除く)。今期の竜王戦で羽生善治竜王(47)に挑戦する可能性が消滅した。

 必死の粘りもかなわず、水を口に含ませた藤井が「負けました」と頭を下げた。中盤からは一方的に攻め込まれ、増田が1時間以上を残す状況で持ち時間をほぼ使い果たした。終盤にはいったん持ち駒を盤に置くしぐさを見せてから慌てて引っ込め、別の手を指すきわどい場面も。「残念ではあるけど、また力を付けてここに戻ってこられるように頑張りたい」と言葉を絞り出した。

 藤井は昨年6月26日の同1回戦で増田に勝ち、公式戦新記録の29連勝を達成。将棋界を超えて大きな注目を集めた。それから約1年ぶりとなる公式戦での再戦で「東の天才」とも称される増田に雪辱を許した。今期順位戦C級1組でも対戦が決まっている5歳差の2人のライバル関係は、長く続きそうだ。

 これで藤井が今年度獲得の可能性が残るタイトル戦は王座戦、棋王戦の2つとなった。

 ▼増田康宏六段 序盤はペースを握ったかなと思ったが、中盤からよく分からなくなった。去年負かされていたので、勝てて良かった。

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2018年6月30日のニュース