目指すは世界に通用するタレント ユニークな子役向け英語教室

[ 2018年4月1日 11:00 ]

この日のレッスンで登場した「レッツ・ゴー・ブレーメン!」という元気な掛け声で笑顔を見せる(左から)前島菜花ちゃん、安信優奈ちゃん、大木梨里花ちゃん、小林京子さん
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 2020年東京五輪・パラリンピックの開催を追い風に、キッズ英語教室が活況だ。先日、ユニークな現場を訪れた。東京・品川の高層マンションの一室で開かれていた子役タレント向けの英語教室だ。

 踊り出さんばかりに全身を動かして英語で子供たちに話しかける講師の小林京子さん(70)の姿にまず驚いた。そして、そのエネルギーに感化されて、子供たちも小林さんが口にしたフレーズを大きな声で繰り返していた。

 取材当日は4月から小学1年生になる女児2人と4年生になる女児1人が出席していた。いずれも芸能事務所「ベルーフ」に所属する子役タレントだけに、表現力の養成も意識した内容。童話「ブレーメンの音楽隊」を教材に、小林さんが表現力豊かに英語劇仕立てにしていく。生徒も作品に出てくる動物になりきって、どんどん英語のせりふを話す。「レッツ・ゴー・トゥ・ブレーメン!」と元気いっぱいに声をそろえた3人。近いうちに発表会を控えているだけあって気合が入った様子だった。

 レッスンは約1時間で終了。大木梨里花ちゃん(6)は「英語を話していると楽しい気持ちになる」、前島菜花ちゃん(6)は「演技をするからわくわくする」とニッコリ。安信優奈ちゃん(9)は「歌ったり、踊ったり。体を使うから面白い」とうれしそうに話した。

 大手英会話学校の講師を長年勤めた小林さんは「英語って体の内側を使って話すんです。自分の気持ちを乗せて話すから、演技にも生きてくると思う」と説明した。

 小林さんの娘でベルーフの小林綾子社長(36)によると、英語教室はタレント養成レッスンの一環で、他にも演技指導や地理、歴史などが学べる複合的なカリキュラムを組んでいる。同社長は「日本の伝統や文化を大切にしながら世界に通じるタレントを育てていきたい」と目標を掲げている。無限の可能性を秘めた子役たちがいつか世界へ羽ばたく日が待ち遠しい様子だった。(記者コラム)

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2018年4月1日のニュース