桂文枝 不正疑惑でNPO理事長に謝罪「迷惑をかけ申し訳ない」

[ 2018年1月23日 18:00 ]

桂文枝の報道について説明する「新開地まちづくりNPO」の高四代理事長 
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 7月に神戸市内に開場予定の演芸場「神戸新開地・喜楽館」の命名を巡る上方落語協会会長の落語家・桂文枝(74)の不正疑惑が浮上したことについて23日、同館を運営する「新開地まちづくりNPO」の高四代(たか・よんだい)理事長がスポニチ取材に応じた。文枝が「迷惑をかけ申し訳ない」と語ったことを明かした。

 不正疑惑は22日発売の「週刊現代」で報じられた。昨年、同館の名称を公募した際、文枝が週刊新潮で不倫疑惑が取りざたされた相手女性に対し、自身が命名したい「喜楽館」という名称で応募させる“ヤラセ行為”があったというもの。報道を受け、文枝は高理事長に電話で「迷惑かけたなあ…申し訳ない」と謝罪。高理事長は「声に元気がなかった」と振り返った。

 前日の本紙取材に続き、高理事長は選考での不正を否定。「文枝会長と女性とのやりとりの真偽は分からないが、少なくとも選考過程においてやましい事は一切ない」と強調し、「会長からの圧力も、会長へのいわゆる“忖度(そんたく)”もない」と明言した。文枝への事実確認について、「現時点で行う予定はない」と話し、名称変更も予定していないという。

 週刊現代には、計画が始動した3年前からNPO代表や市長の了解を得て、喜楽館の名に決まっていると文枝が相手女性に話したとされているが、「会長から選考前に喜楽館の名を聞いた事はない」と否定した。

 同館の名称は昨年3〜5月に公募。締め切り後に行われた選考会議は、文枝と高理事長により進められ、同NPOの事務局員1人も同席した。高理事長によると、応募された全名称を対象に審査し、両者の合意で「喜楽館」に決定したという。「新開地にかつてあった“聚楽館”にも響きが通じ、私もピンときた。文枝さんに誘導されたことはない」と説明。「喜楽館」での応募5通のうち命名者1人の決定についても、「5通を裏返し、私が1通を選んだ。後で命名者を変更した事実もない」とした。

 応募では「神戸繁昌亭」が最も多く、20通超あったという。多数決の予定はもともとなく、「第二の繁昌亭ということではなく、繁昌亭の“和”に対し、こちらは“洋”。新たなイメージの名称を目指していた」ため、採用されなかった。

 同NPO事務局によると、現時点で市民や応募者からのクレームは届いていないというが、「報道に気を悪くされた応募者や、開場を楽しみになさっている方々には申し訳ない」と話した。

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2018年1月23日のニュース