朝ドラ「夏空」異例の“飛び越え”早期発表の理由「働き方改革」制作スパン長く取る

[ 2017年11月20日 16:30 ]

2019年前期朝ドラ「夏空」でヒロインを務める広瀬すず
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 NHKは20日、19年度前期の連続テレビ小説(月〜土曜前8・00)が「夏空」に決まり、ヒロインは女優の広瀬すず(19)が務めると発表した。

 戦後の北海道・十勝、日本アニメの草創期を舞台に、戦争で両親を失った少女・奥原なつがアニメーターを目指す姿を描く。2003年後期「てるてる家族」に続き、朝ドラ2作目となる大森寿美男氏のオリジナル脚本。現在放送中の「わろてんか」、次回作「半分、青い。」、14日にタイトルが発表されたばかりの18年後期「まんぷく」に続く朝ドラ100作目。

 朝ドラのヒロインは、放送の順番通りに発表されるのが通例。「まんぷく」のヒロイン発表はまだで、前の作品を飛び越えての発表は異例の早さとなった。この時期の発表になった理由について、制作統括の磯智明チーフプロデューサー(51)は「北海道が舞台ということで、来年の夏から撮影が始まるので、普段の朝ドラよりも3、4カ月早い撮影開始になる。あとは、NHKの働き方改革で、制作スパンをいつもより長く取るということで、例年よりも4カ月程度前倒しでの発表となった」と説明。働き方改革の一貫として「(同作から)より実務的なレベル、システム的に余裕を持って作れるにはと考えた」結果だという。

 NHKでは、2013年7月に首都圏放送センターで勤務していた女性記者=当時(31)=が長時間労働で過労死している。

 前作ヒロイン発表を飛び越えての発表は「記憶にない」という異例のタイミング。「まんぷく」のタイトル発表からわずか1週間での発表で、「まんぷく」はまだヒロインも決定していない。そんな時期の発表に「間を空けたいとは思ったが…」としながらも「いろいろな準備を重ねると、逆算に考えるとこのタイミングが一番」と判断したという。

 物語は東京、北海道を舞台に、子役から始まり、広瀬は高校時代から演じる。撮影は来年夏、北海道・十勝でスタートする。最後は70年代のアニメーションブームまで描くことになり、年齢は40歳前後まで演じることになる。

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