田中麗奈 私生活は自然体 パックしながら夫の帰宅迎える

[ 2017年8月15日 11:05 ]

夢中論 田中麗奈(下)

家庭菜園の魅力を語る田中麗奈
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 「夢中になれるものを見つけた」と語る女優の田中麗奈(37)。昨年2月の結婚を機に始めた家庭菜園だ。自宅の庭でトマトや枝豆、トウモロコシに、レモンの木まで育てる本格派。土いじりに癒やされ、植物の生命力に力をもらう。心豊かな日々で、公私ともに充実。「自分の人生を生きてるって感じ」と謳歌(おうか)している。

 物作りが好きで、料理も得意。仕事と家庭を両立しながら、食卓で料理の腕を振るい、彩りや栄養バランスを考えた弁当を夫に作っている。

 「撮影で家を空けることも多いので、家にいる時になるべくやってあげたいなと思って。お弁当は喜んでくれるし、いいコミュニケーションになります」

 結婚は人生の大きな転機。そのタイミングで、仕事でもひと味違う役に出合った。結婚直後に撮影した映画「幼な子われらに生まれ」(26日公開)で演じたのは、娘2人を連れて再婚し、おなかには新たな命を宿している奈苗。母親役は初めてではないが、これまで演じてきたキャリアウーマンや意志の強い女性ではなく、夫に依存する役どころだ。

 「役者としての印象も変わればいいなというタイミングでもあったので、こういう役をもらえてうれしかった。仕事では新鮮な役を演じて、家庭のことがあって、今の生活が凄くピタッときてる。バランスが良くて、今、自分の人生を生きてるって感じがするんです。今が一番楽しい」

 不器用な大人たちが家族を築いていく作品。私生活では自然体で家庭を育んでいる。

 「奈苗がパックしながら“おかえり”って旦那さんを迎えるシーンで、撮影当時は“私、こんなことできない”と思ったんです。まだそういう姿は見せたくなかったけど、今は全然。パックしながらドライヤーで髪を乾かして、台本を読みながら迎えたりします。生活するってそういうことですよね」

 気づけば、アラフォーと呼ばれる年齢。今が充実しているからこそ、なりたい自分が見えてきた。

 「エッジの効いたおばあちゃん役ができる、個性のある役者になっていたい。それが自分の女優としての最終形という気がしています」。憧れは樹木希林(74)。「希林さんが作品に残していく爪痕って大きい。すてきですよね」

 太陽のような温かな結婚生活、水のように変幻自在の女優業、そして無心になって打ち込む家庭菜園が肥料となり、田中麗奈がのびのびと成長している。

 ◆田中 麗奈(たなか・れな)1980年(昭55)5月22日生まれ、福岡県久留米市出身の37歳。98年公開の映画「がんばっていきまっしょい」の主役に抜てきされ、毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞など新人賞を総なめ。サントリー「なっちゃん」のCMでも注目された。主な出演作はドラマ「美顔」「花燃ゆ」、映画「はつ恋」「葛城事件」など。9月15日開幕の舞台「髑髏城の七人 Season風」に出演する。特技は中国語、茶道。血液型A。

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