大橋巨泉さん死去 82歳…11PM、クイズダービー がん闘病11年

[ 2016年7月20日 09:28 ]

大橋巨泉さん

 テレビ司会者、放送作家などマルチタレントとして人気を博した大橋巨泉(おおはし・きょせん、本名・大橋克巳=かつみ)さんが12日午後9時29分、急性呼吸不全のため千葉県内の病院で死去した。82歳。東京都出身。

 葬儀・告別式は親族のみで行った。喪主は妻・寿々子(すずこ)さん。後日、しのぶ会を開く予定。

 2005年からがんの手術を繰り返し受けていた巨泉さんは今年4月に都内の病院に入院し、5月からは病院側のすすめで集中治療室に入っていた。6月には20年以上続いた週刊誌の連載が終了していた。

 1934年(昭和9年)生まれ。早大政経学部在学中からジャズコンサートの司会者として活動。のちにジャズ評論家、放送作家と活動の幅をひろげたのがきっかけで、テレビ司会者に。1965年11月スタートの日本テレビ系「11PM」でテレビ司会の世界に進出し、69年10月に始まった同系バラエティー番組「巨泉×前武ゲバゲバ90分!」が大ヒット。「野球は巨人、司会は巨泉」のキャッチフレーズにパイロット万年筆のテレビCMでの「はっぱふみふみ」のセリフなどは流行語にもなったが、スポーツから競馬、麻雀、社会問題までの教養の広さは、お茶の間に多くのファンがいた。

 70年代にTBS系「クイズダービー」、80年代は同「世界まるごとHOWマッチ」など、司会を務めたクイズ番組が大ヒットしたが、56歳になった90年3月に「セミリタイア」と称して、一部の番組を除いて芸能界の表舞台から身を引いた。その後70年代から経営するギフトショップに携わりながら、オーストラリア、ニュージーランド、カナダに住み、時折日本のメディアにも顔を出していた。

 01年に当時の民主党から立候補し、比例代表で参院議員に。しかし、安全保障問題をめぐり党の方針と対立し、6カ月で辞職。05年に胃がんを患うと13年以降は転移を繰り返し、昨年10月にはがんとみられるリンパ節の除去手術を受けていた。

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2016年7月20日のニュース