松重豊が初のナビ役 ブラジル人情紀行「悲劇を喜劇に変える力が」

[ 2016年7月17日 09:00 ]

食堂でトマトソース煮風の料理を堪能する松重豊

 俳優の松重豊(53)が17日放送のTBS系特別番組「松重豊の人情紀行 美味しいブラジル2016」(日曜後4・00、RKB毎日放送制作)に出演する。ドキュメンタリー番組のナレーションは数多く担当してきたが、現地に赴きナビゲーター役を務めたのは初めて。ブラジルのグルメを堪能したほか、日系人の歴史や文化にも触れ「失敗、挫折した人に対して寛容な明るさがあって、ブラジルに行くと元気になれるんじゃないかという不思議な感覚を味わえた」と振り返る。

 「金メダル級の人情グルメ」を追い求め、五輪開催を控えたブラジルを初訪問。日系人が経営する同国最大級のコーヒー農園や食文化の詰まったサンパウロ市場、世界最大にして最古の魚、ピラルクの養殖場などに足を運び、空気を味を、そして人々の温かさをリポートする。ドラマや映画とはまるで違う舞台。俳優として「ドラマはドキュメンタリーなど事実には勝てないというジレンマがあった」というが「その瞬間瞬間に、自分が感じたことを伝えたいという点は、何かを演じることと変わらないのではないか」と気付いたという。「ドラマでどう演じたら視聴者に感じてもらえるだろうかというのと同じスタンスで、今回は、ブラジルにどうしたら興味を持っていただけるのかを考えるのは楽しい作業だった。伝えることの面白さを体現できた貴重な体験」。コーヒー豆の収穫で苦戦し、暴れるピラルクと格闘を繰り広げる…。強面の印象が強い松重の、ちょっとお茶目な素の表情にも注目だ。

 ブラジルっ子も大好きな巨大サンドイッチや、子牛1頭を丸ごと焼いたシュラスコ、極甘コーヒーなどのグルメ紹介のほか、日系人とのふれあいも見どころのひとつ。「日系の方は、ブラジルで100年以上、生活を根ざしてきたが、一人ひとりの足跡が面白くて」。日本人街を訪れたときに出会ったプロ野球・巨人の帽子をかぶった老齢の占い師、不動産業を営む兄弟…。それぞれに、すさまじい人生歴史があるのだが「絶望の淵に追いやられた人に対して寛容な明るさがあって。日本にいたら悲劇にしかならないものも喜劇に変えてしまうエネルギーがブラジルの土壌にはある」と実感。心が折れそうになる瞬間も多い日本、何も保障のない芸能界に身を置く自身にとっても「ブラジルに行くと元気になれるんじゃないかという不思議な感覚があった。くじけそうになったらまた風を浴びに行きたいと本当に思っています」としみじみ話す。

 「巨人の帽子をかぶったおじさんの、決して悲壮感がなく明るい雰囲気。あの役をやるとしたら、僕にはまだ経験値が浅い。もっと経験を積まないといけないなと…」。収穫とともに、役者としてしっかり宿題も見つけた今回の旅。最後は「食べ物への興味を持ってほしいし、ブラジルが日本人にとって身近であることを実感していただければ」と締めくくった。

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