「聞いたことない」異例タイトスケジュールでできた深夜ドラマ

[ 2016年2月2日 07:00 ]

「悪党たちは千里を走る」第3話の1シーン。ムロツヨシ(右)と黒川芽以(C)TBS

 1月クールに放送されているムロツヨシ(40)主演のTBS「悪党たちは千里を走る」(水曜後11・53)。企画成立から台本作り、撮影まで異例のタイトスケジュールで出来上がっていた。

 企画が決まったのは10月初頭。この段階ではキャスティングはもちろん、台本もなく、スタッフさえ集まっていない状態。プロデューサーと脚本家2人が決まっているだけだった。池田克彦プロデューサーは「ムロさん、山崎(育三郎=30)くんに10月の時点でアプローチはしていましたが、まだ出てもらえるかわからない段階で。手探りで話を進めていきました」と振り返る。

 一度作りかけた台本の方向性を完全に白紙にするなど試行錯誤しながら、「無理を利かせたらできなくはない」という厳しいスケジュールの中でムロが11月半ばに主役を快諾。ムロの脇を固める山崎、黒川芽以(28)の起用も11月末に決まった。

 通常であればドラマの準備を始めるのは約半年ほど前、ゴールデンの時間帯ならば1年以上前からということもあるだけに、企画が通ってからプロット作りなどにかけた約1カ月の準備期間は「聞いたことがない」という。撮影に入っても深夜ドラマということで予算が潤沢にあるわけではなく、撮影の効率化が必須。そのために必要なのは台本をできるだけ早く完成させること。準備期間と同じように、台本もほぼ倍速のスピードで仕上げているという。

 ムロ演じる高杉篤郎らが思わぬところから誘拐事件の犯人にさせられてしまうユーモラスサスペンス。3日に放送される第3話では、通報を受けた警察官が高杉の部屋を訪ねてくる。「ジョン・レノン」と名乗る真の誘拐犯は高杉に「明日の夜までに現金1億円を用意しろ」と命令するが――。

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2016年2月2日のニュース