吉永小百合 二宮和也と自然に親子になった「全部受け入れられた」

[ 2015年12月13日 10:40 ]

インタビューに答える吉永小百合

 終戦の年に生を受け、戦後とともに歩んできた吉永小百合の119本目の出演映画「母と暮せば」が12日、盛況の初日を迎えた。「嵐」の二宮和也(32)との母子役共演も話題の感動作。「家族の物語として見ていただいて、その“向こう側”にあるものを感じ取ってもらえたら」と願いを込める。

 2010年4月に75年の生涯を閉じた井上ひさしさんも天国から拍手を送っていることだろう。

 「そうですね。いい形で映画にできて、これからまた戯曲にして、こまつ座でやっていただけたらうれしいですね」

 吉永はそう言って目を細めた。「舞台もいかがですか?」と水を向けると、「そりゃ無理ですよ。とんでもない」と一蹴。そこに映画女優としての矜恃(きょうじ)を垣間見た気がした。

 山田洋次監督(84)が、井上さんの遺志を受け継いで映画化した「母と暮せば」が絶好のスタートを切った。

 原爆投下から3年後の長崎が舞台。生き延びた助産師の伸子(吉永)の前に、犠牲になった次男の浩二(二宮)が亡霊になって姿を見せるファンタジー。母と子のなにげない会話が笑わせたり泣かせたり…。とにかく胸を打つ。

 「監督も次男坊で、お母さまに対する思いがとても強い方なんです。“母親にとっては次男坊の方が可愛いんですよ”と何度も直接お聞きしているので、そういうものなのかなあと。親子なんだけど、ちょっと恋人のようになっていくというか、映画の中では確かにそんな雰囲気になっていきましたね」

 意識しなくても、二宮とは自然に親子になれたと笑顔で振り返る。「彼の持っている爽やかさとか、温かさとか、そういうもの全部を、すーっと私の中に受け入れられたんです。本当にいい方を子供に持てたと思いました(笑い)」

 ライフワークとする原爆詩の朗読会も評価され、ことし日本文学振興会から菊池寛賞を贈られた。胎内被爆した芸者を演じたドラマ「夢千代日記」に出演したことが縁で86年から始めた朗読会。「CDも作ろうと思い、1年がかりで制作しました。まず山田監督に聞いていただきたいと思って完成作をお送りしたんです。すぐに感想を書いたお手紙をいただいて」

 なぜ山田監督に聞いてほしいと思ったのか…。「核兵器とか戦争に対する監督のお気持ちをいろいろな物で読んだり、うかがったりしていたから、そういうふうに思ったのでしょうかね。東京での大きな会場での朗読会には必ず聞きに来てくださいました。思いを同じくしている私を、今回、母の役にと考えてくださったのはとてもうれしいことでしたし、しっかりやらねばと思いました」

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