三国連太郎さん主演お蔵入り映画 30年の時を超え公開へ

[ 2014年2月21日 05:30 ]

主演映画「朽ちた手押し車」のワンシーン。左から3人目が三国連太郎さん

 昨年4月に90歳で亡くなった三国連太郎さんが主演したまま、お蔵入りとなった幻の映画が公開される。84年製作の「朽ちた手押し車」(監督島宏)で、東京・丸の内TOEIなどで5月3日から上映される。

 配給を手掛ける関係者によると、200本近くある出演映画で唯一の未公開作品。30年を経て日の目を見る貴重な映像に注目が集まる。

 高齢化や認知症などをテーマに家族の苦悩を描いている。三国さんは当時61歳で同年に紫綬褒章を受章するなど、すでに大俳優としての地位を固めていた。それでも認知症の老人役になり切るため、歯と髪の毛を抜いて役作り。特殊メークも使って80代の役柄に扮し、うつろな表情で海岸をさまよったり、道端で用を足したりするなど迫真の演技で「怪優」の真骨頂を披露している。故田村高広さん、故初井言榮さん、長山藍子(72)らも出演している。

 昨年6月、製作総指揮を務めた増山茂さんの自宅倉庫でフィルムが見つかった。増山さんは「重い内容でバブル期だった当時は映画館にも受け入れられなかった」とお蔵入りになった理由を説明。介護がビジネスになる21世紀を前に、時代の空気は追い付いていなかったようだ。三国さんは富山と新潟で行われた1カ月のオールロケに参加したといい「毎日、老人のメークに2時間以上かける気合の入れ具合だった」と明かす。

 共演した長山も「三国さんは奥さまと犬とキャンピングカーに滞在されてました」とロケを振り返り、30年の時を経ての公開に「むしろ今の時代にこそふさわしい作品ではないかと思います。映画って“時”を超え“残る”ものなのだとあらためて実感しています。なんか不思議です」と感慨深そうに話している。

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