尾上菊之助　結婚会見「この人しかいない　仲人さんの結納の言葉にゾクっと」

結婚報告会見を行った尾上菊之助

　１３日に婚約を発表した歌舞伎俳優の尾上菊之助（３５）が１４日、都内のホテルで歌舞伎俳優中村吉右衛門（６８）の四女波野瓔子（ようこ）さん（３０）とともに結婚報告会見を開いた。

　会見には菊之助の父である尾上菊五郎（７０）と瓔子さんの父である吉右衛門も同席。同日結納を交わし、会見に臨んだ菊之助は「結納の日は特別に感じました。仲人さんの結納の言葉にもゾクっとしましたし、もっと頑張らなければと思いました。まだまだ未熟な２人ですが、見守っていただければ」とあいさつした。

　瓔子さんは「（菊之助さんは）とても温かい優しい空気をまとっている方。一緒にいると羽毛布団に包まれているような、温かい気持ちになる。支えていける存在になれれば」と話した。

　互いに歌舞伎の世界に身を置くため、小さい頃から顔見知りであったとはいうが、２年前から個人的に会食を重ねてきたという２人。菊之助が結婚を意識したきっかけは昨年１２月に他界した十八代目中村勘三郎さんの死だったといい、「２人の息子さんの必死な姿を見て、私も早くしっかりとした家庭を持たないといけないと痛切に感じました。そして、よく考えて、この人しかいないと思った」。

　実際のプロポーズは１２月末。菊之助の自宅で、瓔子さんは「家を守ってくださいというお言葉でした」と照れながらその日のことを報告した。子づくりに関しては「授かりものなので、天に任せたい」（菊之助）とした。

　挙式は２６日に東京・神田明神で執り行われ、披露宴は９月に予定しているという。　菊之助は、菊五郎と女優の富司純子（６７）の長男で、姉は女優の寺島しのぶ（４０）。９６年に五代目尾上菊之助を襲名した。菊五郎、吉右衛門ともに人間国宝で、歌舞伎界の名門同士の縁組。新歌舞伎座のオープンを前に悲しい話題が続いた歌舞伎界に、久々の吉報となった。