健大高崎・佐伯幸大「負けられない」 夏はバットで佐藤龍月の援護誓う

[ 2024年4月1日 14:55 ]

第96回選抜高等学校野球大会 第11日決勝   高崎健康福祉大高崎3―2報徳学園 ( 2024年3月31日    甲子園 )

一塁側アルプル席で応援した佐伯
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 高崎健康福祉大高崎(群馬)が報徳学園(兵庫)との決勝に3―2で競り勝ち、春夏通じて初優勝を果たした。群馬勢に選抜初優勝をもたらす原動力となったのは2年生投手コンビ。背番号10の先発・石垣元気投手が8回2失点と試合をつくり、9回は準々決勝で左手中指のマメをつぶした佐藤龍月(りゅうが)投手が締めた。低反発の新基準バットが採用された100周年大会で、金属バット導入後8校目となる「0本塁打優勝」となった。

 優勝の瞬間、佐藤がマウンド上で叫んだ。小学時代はジャイアンツジュニア、中学時代は東京城南ボーイズで佐藤と一緒にプレーした外野手の佐伯幸大(2年)は一塁側アルプス席で胸を熱くしていた。
 
 「凄いな!って思うんですけど、やっぱり自分も一緒にあの場に立ってプレーしたいなって思います」

 東京城南ボーイズでは強打の外野手として活躍し、佐藤とともに群馬の名門へ進んだ。昨秋までに公式戦のベンチ入り経験はなかったが、選抜大会での「逆転」ベンチ入りを狙って冬の期間に猛練習に励んだ。だが1月に足の筋肉を痛め、全治3カ月の重傷を負った。それでも甲子園では「凄いメンバーと一緒にプレーしたい気持ちもあったんですけど、今自分にできることは全力で応援すること」と気持ちを切り替え、声を枯らしてきた。

 「甲子園はやっぱり独特の空気です。佐藤は健大の歴史をつくったので凄い。自分も負けられない気持ちが強くなりました」。少し遠くなった佐藤の背中、夏は自分がバットで援護すると決めている。(柳内 遼平)

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