“本命”ドジャースの前でロッテ・朗希が5回7奪三振1失点 メジャー争奪戦開始8球団が熱視線

[ 2024年4月1日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ2―3日本ハム ( 2024年3月31日    ZOZOマリン )

<ロ・日>3回、万波から三振を奪い吠える佐々木(撮影・長久保 豊)
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 朗希争奪戦の開幕だ。ロッテ・佐々木朗希投手(22)が31日、今季初登板となった日本ハム戦で5回6安打1失点、7奪三振。逆転負けで今季初白星は逃したが、好投で真価が問われる5年目のスタートを切った。今オフ、ポスティングシステムを利用しメジャー移籍の可能性がある佐々木を、大リーグ8球団のスカウトが視察。大きな注目を集める右腕の24年が始まった。

 ピンチでギアを上げた。0―0の3回1死満塁。フルカウントから157キロの直球で3番・万波を空振り三振に仕留め、佐々木は右手を強く握りしめ、雄叫びを上げた。続く4番・マルティネスはカウント2―2から直球を4球続け浅い遊飛。4球中3球がこの日の最速159キロの気合の投球で得点を与えなかった。

 2点リードの5回無死一、三塁から二ゴロ併殺の間に1点を失い、球数も95球に達し勝利投手の権利を持ってこの回で降板。チームは逆転負けを喫し、白星をつかむことはできなかったが「最低限の仕事はできたと思いますが、まだまだ良くなる改善点があるので次の登板に生かしたい」と前を向いた。今オフ、ポスティングシステムを利用し大リーグに挑戦する可能性のある右腕の今季初登板に合わせ、大谷、山本に続き獲得を目指すドジャースをはじめ、ヤンキース、カージナルスなどメジャー8球団のスカウトが視察。米球界からの高い関心の表れだった。

 今季の最大のテーマは1年間通した活躍。ローテーションを守り抜き、プロ5年目で初の規定投球回到達と、勝ち星での貢献を周囲も自身も求めている。昨年は左脇腹の肉離れなどで3度の離脱。キャンプから体づくり、フォームを見直した。下半身の疲労蓄積を軽減させるため、立ち投げのような上半身主導のフォームで挑んだオープン戦。3月17日の楽天戦で4回6安打4四球4失点など球速も出ず、不安定な投球が続いた。

 だが、オープン戦最終登板だった同24日の中日戦では本来の下半身主導のフォームに回帰し、最速162キロをマークするなど5回2安打無失点。下半身を沈み込ませて、踏み込む左足へのスムーズな体重移動を取り戻した。小野投手コーチは「下半身をうまく使えない、出力が上がらないというのは本人も自覚していた。元に戻したというか、進化しながらつかんだ部分もある」と明かした。

 いよいよ始まった“ラストイヤー”。「徐々に調子を上げて、終盤までチームの戦力になれるよう頑張りたい」。佐々木の目は、長いシーズンを見通していた。(大内 辰祐)

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