阪神・岡田監督 才木の活躍確信!異例の開幕ローテ入り即決 「ブルペン見たら実力分かる」

[ 2023年2月2日 05:15 ]

歓迎セレモニーであいさつする岡田監督 (撮影・後藤 大輝) 
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 プロ野球は1日、西武を除く11球団が国内各地でキャンプインを迎えた。阪神は沖縄県宜野座村で恒例の春季キャンプをスタート。12球団最年長監督の岡田彰布監督(65)は初日からサービス満点、パワー全開だ。歓迎セレモニーでは「“アレ(優勝)”」を連呼。練習では入念に選手の動きをチェックすると、早くも才木浩人投手(24)の開幕ローテーション入りを示唆し、練習後には開幕投手についても言及した。球春が到来した岡田阪神が18年ぶりの悲願達成へ向けて発進した。

 今キャンプのテーマを「見極め」と掲げていた岡田監督が方針を変えた。初日から選手の動きに熱視線。基本的には「静」の姿勢を貫いた。しかしブルペンを視察した際だ。目を奪われたのは高卒7年目を迎えた才木の投球だった。

 「(ローテに)ふさわしいどころじゃないんじゃないかな、ボールを見たら。登板間隔とか、球数制限とかなしに、普通にローテに入ってくれたら、それは大助かりやな」

 初日に先発ローテーション入りが当確。阪神、オリックスで指揮を執った過去8年にはなかった異例の即決だった。18年に自己最多の6勝(10敗)をマークし、右肘手術から復帰した昨季も4勝を挙げたものの、まだ未知数の部分がある。成長株の一人を、青柳、伊藤将、西勇、西純に続く5人目の先発だと認定しただけでなく、早くも活躍を見込んだ。

 ブルペンでの球筋にほれた。1メートル89の長身から投げ下ろす直球を「角度があるやろ」と評価。第1次政権時の07年は秋季キャンプでプロ入り2年間で未勝利だった岩田稔のブルペン投球を見て「10勝できる」と断言。その翌年、見事に2桁10勝を挙げた。予言を的中させた実績に加えて眼力にも定評がある。才木推しに迷いはなく「ブルペンのボールを見たら、ピッチャーの実力はだいたい分かるやんか。バッターよりも」と、活躍を信じて疑わなかった。

 実際、岡田監督の目に狂いはなかった。この日は7、8割の力で50球を投げていたものの直球の最速は150キロを2度もマーク。才木自身も投球後にハイテク計測機器でボールの軌道を確認したところ、数字上も納得のデータが出ていた。

 「回転軸が真っすぐ立っていた。以前はちょっと斜めの感じだけど、今はシュート成分が少なくなっている。凄くいいことかな」

 指揮官はこうした数値を確認していない。それでも、主戦級になるボールだと見極めた。もちろん、故障明けを踏まえ、球数制限も登板間隔も全て解消された場合という条件付きでの大きな期待だ。

 15年ぶりにタテジマのユニホームを着ての春季キャンプ。練習前の歓迎セレモニーでは、あいさつで、優勝を意味する“アレ”を9度も連発した。戦力として必要なパズルのピースを、一つずつ埋めていく。(倉世古 洋平)

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2023年2月2日のニュース