柵越え0発 阪神・佐藤輝に岡田監督困惑「教えた内容と正反対やなあ」 課題は「ポイントの近さ」

[ 2023年2月2日 05:15 ]

岡田監督(左)、今岡打撃コーチ(右)の前でフリー打撃を行う佐藤輝(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 プロ3年目の春季キャンプを迎えた阪神・佐藤輝は、快音連発とはならず、アレレ…なスタートとなった。屋外フリー打撃では、68スイングで柵越えはなく、バットを折る場面も。全体練習後の特打では97スイングで5発を放り込んだが、本領発揮にはまだ時間が必要だ。

 「いい時と悪い時があると思う。毎日考えながらやりたい」

 昨秋、岡田監督から指導を受け、グリップの位置を下げてスタンス幅を広げるなど、大幅な打撃フォーム改造に取り組んだ。指揮官は「変わったような気はするな。バットの出が良くなったけど、まだ初日やから」と評価しながら、課題に挙げたのが「球を捉えるポイントの近さ」だ。

 岡田監督は、佐藤輝が今オフに合同自主トレを行ったソフトバンク・柳田を引き合いに出し「柳田は引きつけて打つ方。それはやめろと言っている。(教えた内容と)正反対やなあ」と首をかしげた。続けて「結構(打撃ケージ内で)休むやろ。そらしんどいよ。(打つ)ポイントが悪い」。打撃間隔の融通が利く打撃投手とは異なり、等間隔で投球されるマシン打撃で差し込まれて手がしびれれば、休憩が増える。

 悪癖修正へ、23歳は「今岡コーチからも、ポイントを前にして打ってみようと言われた」と明かし「試行錯誤は引退するまで続く」と強い意気込みを示した。もう一皮、二皮むけるために、一日たりとも無駄にしない。(八木 勇磨)

 ▽佐藤輝の春季キャンプ

 ★21年 1軍の宜野座でスタート。初日のフリー打撃では89スイングで柵越え9発。守備では外野、三塁、一塁と3種類のグラブを持参し、定位置奪取に意欲を見せた。初対外試合の9日、日本ハム戦では初本塁打を含む3安打など、3月1日の打ち上げまで実戦全11試合に出場して打率・366、9打点、2本塁打。

 ★22年 2年連続の1軍キャンプ。前年シーズン後半の失速を踏まえて「今は飛ばすより、本番で打つために考えながら」と初日のフリー打撃はフォームの確認を最優先。82スイングで柵越え3発だった。期間中の実戦全9試合に出場して打率・452、2本塁打、5打点で“チーム3冠王”。大山との4番争いを一歩リードした。

続きを表示

2023年2月2日のニュース