阪神・浜地、大幅昇給も慢心なし 「もう一回勝ち取らないと」勝ちパターン入りとタイトルに色気

[ 2022年12月1日 05:15 ]

来季へ新たに決意をみなぎらせる浜地(撮影・北條 貴史)
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 阪神・浜地真澄投手(24)が30日、2500万円増の年俸3200万円で契約を更改し、真価の問われる来季へさらなる“出世”をもくろんだ。

 「3000本は買えます」。大満足の昇給を1本1万円のブリに例えるというリクエストに“ハマチ”らしいアンサーで応えた。「活躍できなかったら終わる」という覚悟で臨んだ6年目は開幕から中継ぎの一角でフル回転。52試合で防御率1・14、21ホールドを記録するなど自己最高の1年の成果は年俸700万円から357%のアップ額に表れた。

 「ずっと危機感があったし、慢心することなくできた。凄く評価してもらった」

 春季キャンプ中の初実戦で「投げ方が分からなくなった」とフォームを崩し、ゼロからのスタート。「自暴自棄にならずに受け入れてやれた」と地道に修正を重ねてボールの“鮮度”を取り戻した。研究熱心な性格でシーズン中も失敗を恐れず試行錯誤。湯浅とともに無双のピッチングを最後まで続けて、シーズンを完走した。

 それでも“出世魚”らしく現状に満足することなく、言葉ににじんだのは向上心。来季の目標には「勝ってるところで投げたいし、もう一回勝ち取らないと。積み重ねで(タイトルという)いい形になれば」と勝ちパターン入りとタイトル獲得に色気を見せた。

 伸びしろに挙げたのは奪三振数。今秋は決め球となり得るフォークなどの落ち球習得に励み、「三振が少ないので上げたい。3者凡退をもっと増やしたい」と奪三振率7・23からの向上を期した。「1年間、いい場面で結果を出し続けることは頑張りたい」。23年もブリへの道を快走する。(遠藤 礼)

 ▽「ブリ」の相場 スズキ目アジ科に分類され、大きさや地域によって呼び方がさまざま。主に関西では40センチ以下を「ツバス」、40~60センチを「ハマチ」、60~80センチを「メジロ」、80センチ以上を「ブリ」と呼ぶ。東京都中央卸売市場月報によると、22年10月の卸値は平均で1キロ当たり658円。1本5~6キロで3200~3948円。旬の冬になるほど相場は上がり、天然高級魚「寒ブリ」では1本3~4キロで1万円前後になることもある。

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2022年12月1日のニュース