阪神・湯浅、懐もアツアツ!歴代3位の840%アップ 来季狙う史上4人目「被弾0」&「防御率0点台」

[ 2022年12月1日 05:15 ]

来季も「アツアツ」なピッチングを!!大幅アップでサインし笑顔がこぼれる湯浅(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 阪神・湯浅京己投手(23)が30日、兵庫県西宮市内の球団事務所で交渉し、4200万円増の年俸4700万円で契約を更改した。840%増は球団史上最高率で、94年オフのイチロー(オリックス)に次ぐ歴代3位。「アツアツ」更改に慢心せず、岡田彰布監督(65)から守護神候補の筆頭として指名された来季へ「被弾0」&「防御率0点台」を目標に掲げた。

 契約更改のために岩貞から贈られたというシルバーのスーツが、より映えた。破竹の活躍を評価された破格の「840%アップ」。湯浅は今や代名詞となった4文字を用いて喜びを表現した。

 「タイトルも獲れて自分の中では想像以上の出来。懐も?アツアツです。笑みも止まらない?いやいや、いつもです!」

 腰椎の故障などで通算3試合だった過去3年を乗り越え、大輪の花を咲かせた。59試合で失点は3試合だけ。45ホールドポイントで独立リーグ出身では初の最優秀中継ぎ投手に輝いた。

 「(球団からは)申し分ない成績を残してくれて、本当に1年間やってくれてありがとうと言っていただきました」

 球団最高率だった17年オフの桑原謙太朗の463%増を大幅に更新し、歴代でも09年オフの楽天・福盛和男(1036%)、94年オフのオリックス・イチロー(900%)に次ぐ3位。使い道について「リハビリが長くて本当に何から何までずっと支えてもらって…。まず何かしてあげられたら」と両親への恩返しを約束した。

 印象に残るマウンドにはA・マルティネスに今季唯一の本塁打を浴びた7月1日の中日戦を挙げた。「狙われていても抑えられるボールを投げたい。あの試合からもう一つスイッチが入った」。この試合を最後にCSファーストS2試合と侍ジャパンの強化試合を合わせ、32試合にわたって本塁打はおろか長打すら1本も許さなかった。

 「一つの目標として本塁打ゼロを挙げて、やっていきたい」と来季の継続を誓い、防御率1・09についても「やっている以上は上を目指すのが当たり前。できるなら0点台で終わればいいこと」とさらなる高みを見据えた。既に岡田監督からは守護神の筆頭候補に指名され、選出されれば3月にはWBCの大舞台も待つ。「2年連続のタイトルを目指して、レベルアップした姿を開幕から見せられるように」。熱き右腕が描くシンデレラ・ストーリーは、まだまだ序章に過ぎない。(阪井 日向)

 ○…湯浅(神)は59試合(58イニング)で自責7の防御率1.09、被本塁打率0.16(58イニング、被本塁打1)。セで今季50試合以上登板の投手では、防御率がR・マルティネス(中=0.97)に次ぐ2位、被本塁打率がロドリゲス(中=0.00)、伊勢(D=0.13)に次ぐ3位で、ともに3傑入りは湯浅だけだった。

 ○…来季目標とする被本塁打0&防御率0点台&は、シーズン50試合以上の登板では、過去に11年の浅尾拓也(中)=防御率0.41(79試合)と小林正人(中)=同0.87(58試合)、21年の平良(西)=0.90(62試合)の3人しか達成していない。

続きを表示

2022年12月1日のニュース