東京ガス・益田が初完封 プロ注目153キロ腕が昨年からの成長見せた

[ 2022年7月19日 04:55 ]

第93回都市対抗野球1回戦   東京ガス4―0JR東海 ( 2022年7月18日    東京D )

<東京ガス・JR東海>JR東海を相手に力投する東京ガス先発の益田(撮影・光山 貴大)
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 開幕し、1回戦3試合が行われた。東京五輪・パラリンピックの影響で2年連続の冬開催だったが、今年は3年ぶりの夏開催。開幕戦では、連覇を狙う東京ガス(東京都)がJR東海(名古屋市)に4―0で快勝した。今秋ドラフト上位候補の最速153キロ右腕・益田武尚投手(23)が社会人2年目で初完封を達成。前年覇者として推薦で出場したチームが初戦を突破するのは4年ぶりとなった。

 223日ぶりとなる東京ドームのマウンド。社会人1年目だった昨年の都市対抗で情けない姿を見せた益田は成長していた。4―0の9回2死一、二塁のピンチを切り抜け、2年目で初完投初完封を達成。前年覇者が3年連続で初戦敗退だったジンクスも破った。

 「いつかはしたいなと思っていたけど…。今は疲れより、うれしさの方が大きい」。散発5安打、114球の快投を振り返った。
 冬に開催された昨年の都市対抗。新人右腕はミキハウスとの1回戦で自己最速の153キロを投げて勝利投手になった。再び先発を任された12月7日のENEOSとの準々決勝。調子が良くブルペンから全力で投げ込み、左脇腹を痛めた。マウンドに上がるも、たった1球で降板。猛省した。冬場のリハビリでは体幹を鍛え、直球は球速よりも質を求めた。

 「決めたいボールだけ力を入れる。それがうまくいった」。この日の最速は151キロでも要所を締めた。自画自賛したのは5回2死。外角低めに150キロを投げ、見逃し三振に仕留め「あのボールは足を上げた瞬間に(外角低めへの)ラインが見えた」と言った。

 2日前に開幕戦先発を伝えた山口太輔監督も目を細めた。「1年目は長所を見せてやろうと力んでいたけど、成長してくれた。大人の益田を見られた」。ドラフト上位候補の進化にスカウト陣も目を見張り、中日の松永幸男スカウト部長は「後半もスピードは落ちなかった。(故障が)いい意味でケガの功名だったかな」と評した。

 3年ぶりに入場制限が撤廃され、1万615人が大歓声を送った開幕戦。13年のJX―ENEOS(現ENEOS)以来、史上6チーム目の連覇へ、東京ガスには大人になった大黒柱がいる。

 ◇益田 武尚(ますだ・たけひさ)1998年(平10)10月6日生まれ、福岡県出身の23歳。小4で野球を始める。福岡・嘉穂時代は甲子園出場こそなかったが、最速145キロを投げて注目される。北九州市大ではリーグ通算33試合で12勝9敗。1メートル75、86キロ。右投げ右打ち。

 ▼東京ガス・相馬(5回先頭で先制の右越えソロ。高崎健康福祉大高崎―法大を通じて野球人生初アーチに)まさか…。僕は守備を買われてのスタメンなのに。

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2022年7月19日のニュース