巨人 菅野で史上初4試合連続満塁被弾も丸が救った9回決勝19号2ラン「ワンチャン、ものにできた」

[ 2022年7月19日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人10-8ヤクルト ( 2022年7月18日    神宮 )

<ヤ・巨>9回、2ランを放った丸はナインに迎えられる(撮影・島崎忠彦)
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 巨人は18日、ヤクルト戦の初回にエース菅野智之投手(32)がホセ・オスナ内野手(29)に満塁本塁打を被弾。チームは15日の広島戦から4試合連続満塁本塁打を浴び、屈辱のプロ野球ワースト記録となった。それでも中田翔内野手(33)の11号2ランなど、打線が援護。同点の9回に丸佳浩外野手(33)が勝ち越しの19号2ランを放ち、連敗を5で止めた。

 屈辱は消えない。でも試合には勝った。両軍合わせて7本塁打が乱れ飛んだ神宮劇場。史上初の屈辱で始まった重苦しい試合展開を吹き飛ばす、決勝19号2ランを放った丸は「ワンチャン、ものにできたなという感じですね」と声を弾ませた。

 8-8の9回無死一塁。守護神マクガフの甘く入った変化球を右翼席中段まで運んだ。3、6回の2本の適時打を合わせて3安打4打点。「どういう内容であっても、ピッチャーは1点でも少なく、野手は1点でも多くということを胸に刻みながらやるしかない」と気を引き締めた。

 エースでも負の連鎖を断ち切れなかった。菅野が初回2死満塁から、オスナに10号満塁弾を被弾。チームは前カードの広島3連戦で磯村、長野、堂林に3日連続満塁弾を浴びた。この一発でプロ野球史上初の4試合連続の満塁被弾。エースの無念を晴らしたのは、同じ89年生まれの2人だった。

 4-4の3回2死三塁、中田が左翼席へ2試合連発、一時勝ち越しの11号2ラン。「菅野も粘り強く投げてくれていた。その中で援護点になったので凄く個人的にも大きかった」。日本ハムからトレード加入した昨年8月。「何か困ったことがあったら言ってこい」と声をかけたのが菅野。決勝弾の丸も、同学年だった。

 前日は今季2度目の5連敗で今季初の5位に転落した。最悪のスタートとなった4点差を返し、空中戦を制して一夜で4位に再浮上。原監督は「満塁ホームランを食らって勝つゲームはそうそうない。いろんな要素がそこに含まれないとなかなか勝つことは難しいですよね」とした。

 コロナに苦しむ首位・ヤクルトと、ともに5連敗で迎えた一戦を制し連敗ストップ。それでもまだ、ヤクルトとは12ゲーム差。厳しい戦いは続く。(花里 雄太)

 ≪今季6本目満塁被弾≫巨人が15日の広島戦から4戦連続満塁被弾。4試合連続の被満塁本塁打は、78年中日、93年広島の各3試合を抜くプロ野球ワースト記録になった。また、チームが今季打たれた満塁弾は合計6本。04年に記録した球団ワースト記録のシーズン7本にはあと1本となり、今月の4本は93年5月、04年4月、05年9月の各3本を抜く球団最多の屈辱だ。なお、菅野の満塁被弾は16年6月24日に桑原(D)に打たれて以来2本目、ゲーム4被弾は19年5月15日阪神戦以来2度目の自己ワーストタイ。

 ▽神宮での前回ヤクルト―巨人3連戦 6月24~26日、初戦からヤ16―6巨、ヤ5―19巨、ヤ11―10巨と3試合で両軍合計67得点。同一カード3連戦では84年8月24~26日の南海―日本ハム戦の両軍合計62点を上回る最多記録。ヤクルトは初戦から5、2、2本塁打、巨人は同1、6、2本塁打で両軍計18本塁打が飛び出した。

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2022年7月19日のニュース