阪神 大山4番復帰も沈黙打線変わらず広島に惜敗…痛すぎる1敗、首位ヤクルトに絶体絶命の3差

[ 2021年10月18日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2-4広島 ( 2021年10月17日    甲子園 )

<神・広(22)> 3回2死二、三塁、マルテは三ゴロに倒れる (撮影・後藤 大輝)
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 痛すぎる1敗だ…。阪神は甲子園5連戦の初戦となる17日の広島戦で2―4と惜敗。相手を上回る10安打を放ちながら好機で1本が出ず。DeNAに勝っていたヤクルトのマジックは4まで減り、矢野燿大監督(52)も絶体絶命の危機に追い込まれた。広島にはこれで4連敗。クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)で当たる可能性も残り、新たな不安材料となった。

 この試合を象徴するような攻撃だった。2点を追う9回、1死一塁から代打・糸井が右前打でつなぎ、打席にはこちらも代打・佐藤輝。一発が出ればサヨナラという場面で空振り三振に倒れると、最後は今の打線で1番期待できる近本が遊ゴロに倒れた。

 「序盤に点を取らんとね。点を取られた後かな。あそこ(3回)で点を取れているかどうかが大きいし、アキ(秋山)もちょっと粘れなかったんで。アルカンタラも“よし行くぞ”というところの1失点やったからね。負ける原因というのは、やっぱりそういうところにあるかな」

 矢野監督も少し憔悴(しょうすい)したような様子で、会見場に現れた。初回から3イニング連続で先頭打者が出塁したが、生かせない。特に2点を先制された直後の3回は坂本の左前打、秋山の犠打、近本の右前打で1死一、三塁の絶好機をつくりながら、中野の一ゴロで三塁走者・坂本がタッチアウト。マルテは三ゴロに打ち取られ、無得点に終わった。

 4番の大山が4試合ぶりに復帰したものの、4打数1安打で点に絡めず。深刻なのは、大山とともにポイントゲッターを担うマルテの状態だ。この日も4タコで実に20打席ノーヒット。3、4番を任されながら7試合、打点を挙げていない。矢野監督も「良くはないんじゃないの。やっぱり打球もあまり上がっていないし」と表情を曇らせた。

 全勝を期して臨んだ5連戦でいきなりの黒星。デーゲームで勝ったヤクルトのマジックを4まで減らせてしまった。奇跡の逆転優勝は風前のともしびでも、もちろん諦めるわけにはいかない。

 一方で、考えたくはないが、新たな不安材料も発生。快進撃に、巨人の急失速が重なり、4位・広島の逆転CS進出が現実味を帯びてきた。阪神が優勝を逃せば、CSファーストSで当たる可能性もある相手にこれで4連敗。今季通算でも10勝12敗とセ・リーグ球団で唯一、負けが先行している。

 18日も広島戦。19日からのヤクルトとの最後の直接対決2連戦に、いちるの望みを託すためにも、絶対に、何がなんでも、死ぬ気で勝つしかない。(山添 晴治)

 《復帰後初安打に好守》大山は、背中の張りが癒え、4試合ぶりに「4番・三塁」で先発復帰した。6回1死の3打席目には左前打を放ち、復帰後初安打。2回の守備では鈴木誠が放った三遊間の強烈なゴロを横っ跳びで好捕した。フル出場を果たし回復をアピール。試合後は「頑張ります」とし、さらなる奮闘を誓った。

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