原巨人わっしょい“わっ首位”4月1日以来の返り咲き 夏の終わりの高橋祭りだ10勝&適時打

[ 2021年8月30日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5―1中日 ( 2021年8月29日    バンテリンD )

<中・巨>4回、適時二塁打を放ち、ガッツポーズで喜ぶ高橋(撮影・森沢 裕)
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 巨人の高橋優貴投手(24)が29日、中日戦に先発し、5回2安打無失点で10勝目を挙げた。プロ3年目で初の2桁勝利をマークし、阪神・青柳晃洋投手(27)に並ぶリーグトップに浮上。3回に今季初安打となる適時二塁打も放ち、投打にわたる奮闘だった。チームは引き分けを挟む連敗を2でストップ。広島に敗れた阪神を勝率差で上回り、4月1日以来150日ぶりの首位に立った。

 午後5時20分。デーゲームで中日に勝利した。ナイターで阪神が広島に敗れれば首位に立つ。仮定の質問に、原監督は両手を広げて「そのへんはノーコメントです」と一蹴した。現実になったのは3時間40分後だった。

 首位奪取に導いたのは3年目左腕。アクシデントも乗り越える強さがあった。3―0の5回2死満塁。高橋は代打・福田へ初球を投げると左足がつり、一度ベンチへ下がった。

 「行きます!」。治療中、コーチ陣に状態を聞かれると、続投を志願した。勝利投手の権利まであと一人。高橋は強い決意で再びマウンドへ上がった。

 「痛かろうが何があろうが投げると思っていたので、“どうなろうがこの回だけは”と思っていました」。速球を投げる余力はない。宝刀のスクリューを3球続け、福田を三直に仕留めた。5回無失点で初の2桁となる10勝に到達。7月11日以来49日ぶりの白星に「長かった。やっと一つ勝てて、チームが勝てたことがうれしい」と胸をなで下ろした。4回には今季38打席目で初安打となる適時二塁打で自らを援護した。

 勝てる理由は、右打者の内角を攻められるようになったからだ。右打者への直球は昨年は投球の15・7%だったが、今季は32・4%と倍増。内角の直球を見せることで、外角に逃げていく軌道で球速も遅い宝刀スクリューがより生きるようになった。象徴したのが4回1死二塁での4番ビシエドとの対決だ。

 フルカウントからの7球目に144キロ直球を内角に投じてファウル。最後は外角への111キロのスクリューで空振り三振を奪った。内外角に投げ分ける33キロ差の緩急。「両コーナーを突かないと抑えられない。(今季を)象徴してるのかな」。得点圏での被打率は両リーグトップの・110。勝負どころを間違えないから勝てる。昨季は左肘痛で1勝止まり。今季は唯一開幕からローテーションを守り、原監督も「日々努力できる人だから。野球の神様がほほ笑んだのかな」と称えた。

 首位に立ったとはいえ、三つ巴の争いに変わりはない。31日から2位・ヤクルト、3位・阪神との6連戦。阪神相手に先発する高橋は今季4戦4勝の虎キラーで「目標は日本一。まずはリーグ優勝して勝ち上がりたい」と力強く言った。(田中 健人)

 ≪阪神負けて“マイナス0.5ゲーム差”勝率で浮上≫29日は首位の阪神が敗れ2位・巨人、3位・ヤクルトが勝ったため、順位が(1)巨人(2)ヤクルト(3)阪神に入れ替わった。

 貯金を見ると阪神14、巨人13、ヤクルト12の順だが、セの順位決定は勝率が最優先され.575の巨人が首位、.5731のヤクルトが2位、.5729の阪神が3位となり、引き分け数(巨12、ヤ11、神3)が影響している。なお目安のゲーム差は貯金の差で表されるため巨人の阪神との差は「マイナス0.5」となっている。

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