国学院久我山・内山がV打!史上初東京ドームから甲子園へ決勝進出

[ 2021年8月1日 05:30 ]

全国高校野球選手権西東京大会準決勝   国学院久我山4―3日大三 ( 2021年7月31日    東京D )

<国学院久我山・日大三>4回2死二塁、国学院久我山・内山が右中間を破る勝ち越しの適時三塁打
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 第103回全国高校野球選手権(8月9日から17日間、甲子園)の地方大会は31日、3大会で5試合が行われた。史上初めて東京ドームで開催された西東京大会準決勝では国学院久我山が日大三を4―3で下し、1番の内山凜外野手(3年)が決勝打を放った。中止の第102回大会を挟み、2大会連続の甲子園出場に王手をかけ、2日の決勝で東海大菅生と対戦する。1日は広島、大阪で決勝が行われる。

 ウイニングボールが、視界から消えた。4―3の9回2死一塁。右翼を守る内山の頭上に飛球が上がる。「途中で見失ってしまった」。落下地点を予測し、走った。「落ちてきたのでホッとしました」と無事にキャッチ。決勝進出が決まった。

 例年なら神宮で戦うが、同球場が東京五輪の資材置き場となり、東京大会史上初の東京ドーム開催となった。内山は中学時代、東日本ボーイズ選抜の一員として、リトルシニア選抜との親善試合に出場した。球場は東京ドームだった。「一度経験してフライが見づらいのは分かっている」。試合前に飛球は複数で追いかけることを確認。最後は危なかったが、落とさなかった。

 2―2の4回2死二塁では、右中間を破る決勝の三塁打。「自分が決めるという強い気持ちでいった」と胸を張った。春は下位打線を担っていた左打者を、今夏は1番で起用する尾崎直輝監督は「あれだけ思い切ってスイングできるので1番が面白いかなと。こういうところに来ても、“監督、楽しいです”と言うような選手」と度胸の良さを買った。

 内山は2年前の夏、1年生ながら甲子園でベンチ入りし、打席にも立った。「緊張感や雰囲気が全然違った。周りの声も聞こえなかったり。そういうのはみんなに伝えられる」と再び聖地に戻ることだけを見据えている。

 人工芝で打球が弾む東京ドーム仕様の攻撃で追加点も挙げた。内山の犠打で好機を広げた6回1死一、三塁。3番・田村優樹(3年)が高めのボール球を叩きつけて遊ゴロの間に三塁走者が生還した。2大会連続の甲子園へ、あと1勝。内山は「ドームは涼しいんですけど、チームは熱くできた。ここまで来たら絶対に甲子園に行きたい」と力を込めた。(川島 毅洋)

 ◇内山 凜(うちやま・りん)2003年(平15)8月28日生まれ、千葉県出身の17歳。小4で野球を始め、前原中では京葉ボーイズでプレー。国学院久我山では1年夏に甲子園出場。1メートル72、82キロ。左投げ左打ち。

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