西武のアカデミーコーチが子どもたちのために「一歩」踏み込むこと

[ 2021年6月24日 15:13 ]

ライオンズアカデミーで精力的に指導する金子コーチ(球団提供)
Photo By 提供写真

 西武が、18年3月に立ち上げた地域コミュニティ活動「L-FRIENDS」。同活動を紹介していく「L-FRIENDSトピックス」の第9回は、同活動の一環で実施している「ライオンズ×ヤキュイクキャンプ2021 Summer」だ。

 小学校4年生から6年生を対象に「野球の技術力向上」「野球を楽しむ」「考える力を身につける」ことを目的に実施する3日間の日帰りトレーニング。その名も『ライオンズ×ヤキュイクキャンプ2021 Summer』が、7月下旬に所沢で、また8月上旬には大宮の施設にて行われる。本キャンプは、少年野球に関わる保護者向けのサイトなどを運営している「ヤキュイク」と共同で実施するものだが、この夏の一大イベントを何とか成功させようと、地道に作戦を練る男がいる。2019年まで埼玉西武ライオンズで内野手として活躍し、現在はアカデミーコーチとして奮闘するこの職2年目の金子一輝コーチだ。

 このキャンプは、単にライオンズアカデミーのコーチたちが子どもたちに野球を教えるだけではない。初日と最終日に『ライフスキルセミナー』を行い、日常生活に生じるさまざまな問題や要求に対して、建設的かつ効果的に対処するために必要な能力まで育くもうというものだ。そのために金子コーチと同じくアカデミーコーチを務める星野智樹コーチがライフスキルプログラムとコーチングを研究する慶応義塾大学の東海林祐子先生による“事前研修”を受講。どうしても組織に入ると「コーチにやれと言われたから」「仲間外れになりたくないから」といった理由、いわゆる外在的動機付けで野球をやる子が生まれてしまいがちだが、内在的に「野球が楽しい」と思える児童を育てることで「最後までやり遂げる力が育まれる」と説かれたコーチたち。金子コーチも東海林先生の言葉に大きく頷いた。金子コーチたちは現在、参加する子どもたちにとって野球を“自分にとって大切な事”と思わせるよう、どのようなコーチングが必要なのかを日々模索しているのである。

 「アカデミーコーチをやっている中で、まずは『野球の面白さを伝えること』を意識しています。やっぱり面白いと思えないと長く続かないですから。最初にそう思ってもらうことですね」と研修の中で話した金子コーチ。「現役の頃は毎日不安や達成感などが入り混じり、良くも悪くも刺激があり充実していたと思う」と振り返る金子コーチは、引退後、どこに達成感や生きがいを持てばいいのか分からなくなり、葛藤したこともあった。その後、「これからは未来ある子どもたちのサポートに回ろう」とマインドを転換できたことによって「子どもたちの成長を間近で感じることによる達成感などを得られるようになった」という。この3日間のキャンプで見られる子どもたちの“心身の成長”というのは金子コーチにとっても“大きな喜び”となるのだ。

 金子コーチほかアカデミーコーチたちは今回、野球を教えるという“枠”を超えて“その日”が未来を担う子どもたちにとって有意義な3日間になるよう、来る『ライオンズ×ヤキュイクキャンプ2021 Summer』まで課題に向き合っていく。

続きを表示

「始球式」特集記事

「中田翔」特集記事

2021年6月24日のニュース