阪神・原口 来季の“守役”に名乗り!譲れない捕手へのこだわり 一塁じゃ納得しない

[ 2020年11月21日 05:30 ]

全体練習後にキャッチングの練習をする原口(撮影・坂田 高浩)
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 阪神は20日、甲子園で秋季練習の第2クール2日目を迎え、原口文仁捕手(28)が来季の“守役”に名乗りを上げた。11年目の今季は打率・278、3本塁打、19打点と打撃では一定の存在感を示した一方、捕手としては盗塁阻止率1割など課題を残し、今秋も守備強化にテーマを置いた。

 原口は居残りで送球練習に努めた後、変わらぬ捕手へのこだわりを改めて強く示した。

 「基本の動きというか、自分の課題に向き合って、練習の反復や量を増やして、体に染みこませていくだけだなと思う」

 開幕当初は振るわなかった打撃では9~11月にかけて主に代打で打率3割台を残した一方、盗塁阻止は開幕2戦目だった6月20日の巨人戦で重信の二盗を刺した一度だけ。以降は9連続で盗塁を許してシーズンを終えた。15日に始まった秋季練習でも藤井バッテリーコーチとともに二人三脚で課題に取り取り組み、捕球から送球までの初動に重きを置き、足の運びや体重移動などを映像で分析してきた。

 「しっかり向き合って、来年のキャンプ、オープン戦、シーズンにいい形で持っていけるように。自分の感覚の中で覚えて、それが無意識に反応でゲームの中でできるぐらいに持っていけるよう、練習していきたい」

 昨季は大腸がんから復帰。春季キャンプからフル参戦した今季も48試合のうち捕手では14試合出場にとどまった。ボーアの退団で現時点では一塁が空いても、矢野監督は「キャッチャーをやりたいと思うし、ファーストでっていうのはどうなんかなと思う。オプションとしてはあるけど、ファーストにかけるっていうのは、現実的ではないのかなと思う」と強調した。来季が12年目。代打や一塁に甘んじることなく、“捕手・原口”として再挑戦を期した。(長谷川 凡記)

 ≪今オフも社会貢献活動継続≫大腸がんを克服した原口は今オフも社会貢献活動の一環として社会福祉施設へ寄付する考えを明かした。「今年もそのつもりでやってきましたし、これから贈呈の仕方だったりを…。練習が続くんで、終わってからやっていきたい」。昨オフは小児がん施設「チャイルド・ケモ・ハウス」に啓発グッズの利益と自らの寄付を合わせた100万円を贈った。

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2020年11月21日のニュース