阪神・井上 8号で単独トップ 31打点も2位浮上 2冠ならドラフト制新人では初

[ 2020年10月10日 05:30 ]

ウエスタン・リーグ   阪神4-3ソフトバンク ( 2020年10月9日    タマスタ筑後 )

ウエスタン・リーグの連敗を7で止め、先輩らとハイタッチを交わす阪神・井上
Photo By スポニチ

 阪神のドラフト2位・井上がリーグ単独トップに躍り出る8号ソロを、豪快なバックスクリーン弾で決めた。

 「バッティング練習からセンター方向から逆方向を意識して打席に入っているので。あの打席は1球で捉えられたのが一番の収穫」

 3―1の7回2死で1ストライクから松田遼の直球を一閃(いっせん)した。「1打席目から真っすぐを捉えきれていなかったので。しっかりと3打席目で捉えられたのは良かった」。中堅・佐藤も見上げるしかできなかった打球は、衝撃音とともにバックスクリーンに直撃した。

 9月は打率・268、3本塁打も、今月2日からの広島3連戦(由宇)では11打数無安打。この日の一発につながったのは6、7日のプロアマ交流戦だった。6日のNTT西日本戦では今秋ドラフト候補右腕・大江から適時打を放つなど1打数1安打2打点、3四球。7日のマツゲン箕島戦では4打数3安打2打点で「マツゲンの時も、(カウントを)追い込まれてからコンタクトするだけで、あれだけ良い打球が飛ぶことも分かった」と自信を得た。

 「追い込まれるまでは自分のスイング、形で取り組んでいますけど、追い込まれたらコンパクト意識で強い打球を意識している。それが続けてできているので、いい結果につながっていると思う」

 昨秋のドラフト指名からまもなく1年が経過しようとする中、プロで通用するための実力を確実に身につけつつある。

 8本塁打は並んでいた広島・林を上回り、31打点も中日・根尾に並んでリーグ2位とした。もし新人が本塁打と打点で2冠となれば、ドラフト制以降入団の新人では大卒、社会人を含めて初の快挙だ。「(平田2軍)監督にも“ここまで来たら貪欲に”と言われたので。まあ狙っていくのはもちろんですけど、難しく考えないようにして。シンプルに考えて打席に入っていきたい」。1軍の大山だけではない。猛虎待望の和製大砲が、2軍でまばゆい輝きを放っている。(阪井 日向)

続きを表示

2020年10月10日のニュース