阪神・森下翔太 動作を小さく…鈴木誠也の助言生かしたサヨナラ弾「凡退しすぎて喜び方を忘れ気味だった」

[ 2026年5月21日 01:15 ]

セ・リーグ   阪神8─7中日 ( 2026年5月20日    甲子園 )

<神・中(11)>9回、サヨナラ弾を放ち、佐藤輝(左)と抱き合う森下(撮影・北條 貴史)
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 阪神が20日の中日戦(甲子園)で0―7から大逆転勝利を収めた。終盤の猛攻で7回に4点、8回に3点を挙げて追いつくと、試合を決めたのは森下翔太外野手(25)だ。先頭で打席に立った9回、6試合ぶりの今季11号を左翼席へ打ち込み、4年目で初のサヨナラ弾。ミラクル劇を完結させた。最大7点差をひっくり返した勝利は9年ぶり。今季初のサヨナラ勝ちで5カードぶりの勝ち越しを決め、首位・ヤクルトに0・5ゲーム差に迫った。

 ルーズベルトゲームを締めくくったのは、森下のバットだった。7―7で迎えた9回無死の5打席目。フルカウントから牧野の147キロ真ん中直球をフルスイングで仕留めた。

 「最高の感触でしたし、これでいかなかったら甲子園を恨むって思いながら(ダイヤモンドを)回っていました」

 打球は“らしい”弾丸ライナーのまま左中間席へ飛び込んだ。着弾と同時にお祭り騒ぎとなった聖地の大歓声を横目に右手を突き上げた虎の大砲にとって、今季11号がシーズンでは初のサヨナラ弾。7回表を終えた時点で0―7の劣勢から同点に追いついて迎えた打席だった。決勝のアーチを架けるまで4打数無安打と“蚊帳の外”でも、一番おいしいところを持っていくのは、折り紙付きの勝負強さを兼ね備えるこの男らしい。

 「チャンスで凡退しすぎて喜び方を忘れ気味だったので、ちょっとすかしすぎたなと反省してるんですけど、勝って良かった」

 WBC日本代表でチームメートになった鈴木誠也(カブス)と3月の本大会中に交わした会話に、飛躍のヒントが隠れていた。「誠也さんが言っていたのが、日本人と大リーガーはパワーの差はない。大きな違いは動作の大きさにある」。直球が常時150キロを超える投手の速いボールに対してメジャーの打者は「無駄のない小さな動きからパワーを伝える」一方で、日本人は「打とうとして動作を大きくしてしまい、結果的に速い直球に遅れるケースが多い」と教わった。

 入団から昨年までの3年で森下自身も「動作の大きさ」が原因で本塁打にできるボールをミスショットするケースが多かったことを痛感していた。「その事を意識していると、徐々に分かることも多い」。鈴木の言葉が、本塁打増の要因の一つになっている。

 7点差以上の逆転勝利は実に9年ぶり。ミラクル劇を完結させた背番号1は力強く言った。「個々の能力をしっかり出せれば強いチームだと思う。個々のコンディションを整えて、今日みたいに束になればいいゲームができる」。この男が3番に控える猛虎がそう簡単に負けることはない。(石崎 祥平)

 ○…阪神は今季初のサヨナラ勝ち。7回表終了時はスコア0―7の劣勢で、7点差以上の逆転勝利は17年5月6日の広島戦(甲子園)で0―9→12―9で球団史上最大の9点差逆転勝利を収めて以来。

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