ヤンキース、泥だらけ逆転連勝 マー君“雨の子、不思議な子”自己ワースト6失点でも負けない!

[ 2020年10月2日 02:30 ]

ア・リーグ ワイルドカードシリーズ第2戦   ヤンキース10―9インディアンス ( 2020年9月30日    クリーブランド )

<インディアンス・ヤンキース>豪雨の中先発し、6失点の田中(AP)
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 ヤンキース・田中将大投手(31)はインディアンスとのワイルドカードシリーズ第2戦に先発。4回0/3をポストシーズン(PS)自己ワーストの6失点も打線が奮起して地区シリーズ進出を決めた。暴風雨で中断も挟む悪条件でも試合は壊さず。かつて野村克也氏が「神の子、不思議な子」と命名した右腕に黒星は付かず、4時間50分に及んだ乱戦をヤ軍が制した。

 雨に苦しみ、風にも苦しみ、大量失点…。試合後、田中は数時間前を「クレージーな状況」と振り返った。開始が43分遅れ、初回表が終わってマウンドに立つと、横殴りの豪雨。1死から連続二塁打で先制を許すと、審判団が試合を止めた。

 「新しいボールに替えても審判から僕の手に届く時はビチャビチャで、とても投げられる状態ではなかった」。33分の中断を経て再開後に四球と長単打を浴び、結局、初回だけで4失点。5回無死一、二塁で交代を告げられ、後続が2走者を還してPS自己ワーストの6失点が刻まれた。

 昨季までPS通算8試合で防御率1・76。前日、大舞台に強い理由に「自分らしくいることが大事」と答えていたが、自分らしさを発揮できる環境ではなかった。

 それでも2~4回は無安打投球。落ちないスプリットは握りを変えてスプリットチェンジとするなど修正し、立て直しへの道を探った。「チームの勝つチャンスを摘んではいけない。何とか工夫して、修正しながら」。楽天時代に野村監督が勝ち運の強さから「不思議な子」と称したが、最悪の状況でも常に最善の投球をしているからこそ。この日も逆転勝利につなげた。

 苦しんだのは田中だけではない。両軍計19四球は9回終了試合でPS最多。中断時間を除く試合時間4時間50分はレギュラーシーズンも含め9回終了試合史上最長という乱戦だった。

 「本当に今日は仲間に助けてもらった。次に進めるので、やり返したい」。相手は2勝8敗と負け越し地区優勝を譲ったレイズ。筒香を擁する宿敵相手に、今度こそ自らの力で勝利をたぐり寄せる。 (杉浦大介通信員)

 《マー君の過去の“不思議”アラカルト》
 ☆07年8月3日 本拠地ソフトバンク戦で6回8安打5失点で9勝目。0―5の4回からの逆転勝利に野村克也監督は「マー君、神の子、不思議な子。不思議の国のマー君」と表現した。

 ☆8月10日 本拠地ロッテ戦で5回6安打6失点で降板もチームはサヨナラ勝利。「今日は3回くらいから“悪魔の子”で監督談話をと考えていたけど、やっぱり神の子」と野村監督。

 ☆13年4月23日 敵地オリックス戦で8回15安打3失点で3勝目。勝利のハイタッチでは田中の頭をはたいた星野仙一監督は「15本も打たれて勝ち投手になったのを見たのは、監督生活で初めてじゃないか」と目を丸くした。

 ☆17年5月8日 敵地レッズ戦で7回10安打4失点(自責3)で両リーグトップ5勝目。メジャー通算44勝17敗で勝率・721とし、1900年以降の50試合以上先発した投手では歴代1位に。

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