マー君、9・11初登板 5回1失点で特別な1勝「いつもと違う気持ちを持ってマウンドに上がった」

[ 2020年9月13日 02:30 ]

ア・リーグ   ヤンキース10―1オリオールズ ( 2020年9月11日    ニューヨーク )

<ヤンキース・オリオールズ>ヤンキース先発の田中将大(AP)
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  世界を震撼(しんかん)させた01年の米中枢同時テロから、ニューヨークは19度目の「9・11」を迎えた。ヤンキースの19番を背負う田中が5回3安打1失点。ダブルヘッダー第1試合を完封したコールに続き、窮地のチームに、貴重な1日で2勝をもたらした。

 「いつもと違う気持ちを持ってマウンドに上がった。そこに対するみんなの思いは見ていて感じています」

 選手は「NYPD(ニューヨーク市警)」か「FDNY(同市消防局)」の帽子でプレー。田中はNYPDをかぶった。メジャー7年目で、9・11の登板は初めてだった。

 試合前にはアーロン・ブーン監督や一部選手らが世界貿易センタービル跡地を訪れた。約3000人が一瞬で命を落とし、警察官や消防士は約400人が犠牲となった。田中は当時中学1年。「朝起きるとニュースが流れていて。その衝撃は…今でもその映像を覚えている」。消せない悪夢と傷痕を抱えながら、町とチームは立ち上がり、今がある。

 ここ3年ほとんど投げなかったツーシームが効果的に決まった。2回1死からは12者連続凡退で締めた。14年の渡米当時の握りに戻したツーシームは「球速も、動きも良くなった。沈むというより真横に曲げる、噴き上がるようなイメージ」。スライダー、スプリットとのコンビネーションも抜群だった。

 変化を恐れず、勇気を持ち前へ進む田中の姿勢は、ニューヨークの歩みとも重なる。2位ブルージェイズとは0・5差に急接近。プレーオフ進出へ、チームに力を与える今季2勝目だった。(ニューヨーク・杉浦大介通信員)

 ▽米中枢同時テロ 01年9月11日の朝、イスラム過激派のテロリスト集団アルカイダによる米国へのテロ事件が勃発。旅客機4機がハイジャックされ、米ニューヨークの世界貿易センタービル2棟に2機が衝突した。日本人を含む約3000人の命が犠牲となり、米国史上最悪の事件ともいわれている。ブッシュ政権は報復として同年10月にアフガニスタン攻撃に踏み切った。

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