雫石最後の夏 双子の高橋兄弟が万感のラストゲーム 引退で休部

[ 2020年7月7日 05:30 ]

岩手・花巻地区代表決定戦   紫波総合・雫石0―7花巻南 ( 2020年7月6日    花巻球場 )

<花巻南・紫波総合・雫石>晴れやかな表情で整列する翔大(左)と航輝の高橋兄弟(撮影:柳内遼平)
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 岩手県高野連が独自に開催する代替大会は6日、地区予選7試合が行われ、11日から行われる県大会に進出する31校が決まった。花巻地区では紫波総合・雫石が花巻南に7回コールド負けしたが、雫石の双子の高橋航輝外野手と翔大外野手(ともに3年)は紫波総合と合わせて9人で最後の舞台に挑んだ。また、代替大会組み合わせが兵庫、奈良、北海道6支部で決まった。

 双子の外野手は無安打に終わったが、ともに大飛球を好捕するなど外野守備でチームに貢献した。試合終了時は敗戦の中に笑顔ものぞいた2人だったが、花巻南の校歌が流れると思わず目が潤んだ。

 4番・中堅で出場した兄・航輝は「(連合チームを組む)紫波総合まで(土日は)往復40キロ送迎してくれた家族に公式戦初勝利を届けたかった。弟との3年間は財産」と話し、6番・右翼の弟・翔大は「紫波総合の仲間と中学から一番近くで野球をやってきた兄にありがとうと言いたい」と話した。

 13年の楽天の優勝に感動した双子は中学から野球を始めた。地元の雫石に進学すると、野球部は休部状態で部員は0。1年生4人が入部したが、すぐに高橋兄弟の2人だけになり、その後も新しい部員が入ることはなく最後の夏を迎えた。

 練習中に兄弟喧嘩をすることもあった。「1年冬は毎日続く、同じ相手との基礎練習が嫌になり喧嘩になった」と兄。兄弟はマンネリ解消のために冬の期間はボート部と一緒に練習した。オールを漕ぐような動作で行うエルゴメーターで筋力トレを行い、効果は絶大だった。双子の体は大きくなり、兄は今年5月の練習試合で左翼へ人生初本塁打を放った。

 2人の引退で部員はいなくなり、休部となる。最後で特別な夏。試合後、各校には2球ずつ大会記念球が配られる。2人の歩みを見守ってきた雫石・八重樫徹部長は微笑みながら「部員全員が貰えるのはお前たちだけだぞ」とボールを手渡した。3年間の確かな努力の証を手の中に収め、双子にこの日一番の笑顔が咲いた。(柳内 遼平)

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