現役最年長の阪神・福留 異例シーズン、優勝への思い、引き際の美学など語る

[ 2020年6月18日 05:30 ]

<阪神1軍練習>フリー打撃をする福留(撮影・坂田 高浩)
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 阪神の福留孝介外野手(43)が17日、本紙の独占オンラインインタビューに応じ、19日に開幕する2020年シーズンにおいて悲願の優勝を誓った。

 ――超異例のシーズンになった。

 「やっぱり、やる選手もそうだし、見ていただく方々もそうだし、まずはみんながどういう状況であれ健康でいられること。その中でみんなが笑顔になれる、喜べる、そういうシーズンにしたいなと思っています」

 ――こういう年だからこそ豊富な経験が生きるのでは。

 「これだけ長くやってきた僕らでも、経験したことがないシーズンになる。なかなか難しいところはあるでしょうけど、その中でやっぱり長くやってきた経験というか、そういうものはあるので、いろんな引き出しを開けながらやっていけたらなと思っています」

 ――今季は球界最年長選手として臨む。自分自身には意識はなくても、周囲からはそう見られる。

 「それは全然気にならない。周りからそうやって見られようが、あまり気にもしないし、そこは何とも思わないですね」

 ――43歳という年齢については。

 「自分であまり“年を取ったな”とかは思わないし、やれることは若い選手と同じようなことをどんどんやっていくつもりでやっているので。本当に気にはしていないですね」

 ――野球ができなかった自宅待機中に自分の今後のことを考えたりはしなかった?

 「全然。なんにも考えていないです」

 ――引き際を想像することすらない?

 「結局、そういうふうになった時のことを考えたところで“じゃあ、何ができる”といえば、今できることしかできない。だから、自分が今できる中での精いっぱいのことというのをその日、その日で考えながら。そうやっていくだけなんで」

 ――近年は自分の目標はリーグ優勝のみと断言してきた。

 「この年齢になっていろんな数字を追いかけることもないし。やっぱりチームが優勝してみんなで喜べるというのが、本当に一番のことかなと思う」

 ――中日時代の06年から遠ざかっている。家庭を持った今なら喜びもひと味違う。

 「子どもたちも大きくなって、父親が野球をやっているというのを理解はしている。そういう意味では、そういう(優勝する)姿を見せてあげたいなという思いはありますね」

 ――言葉からは“優勝するまで辞められない”ではなく、優勝したらもっとやりたくなるんじゃないかと感じさせるが。

 「やっぱり勝負ごとなんでね。勝たなきゃ面白くない。勝って自分たちが頂点に立つことができれば“こういう思いを何度でもしたい”という気持ちになるのが人間だと思うので。そうなるんじゃないですか」

 ――120試合制で過密日程にもなる。

 「120試合でクライマックス・シリーズがなくなる。短くなればなるほど、最初のシーズンの入りが大切になって来るとは思う。それで日程が詰まってくるというのは、ある程度、覚悟はしています。でも、1年間戦うための体の準備というのはしてきているわけなんで。しっかりとケアをしながらやっていけたらいい」

 ――長い自宅待機で、今までずっと野球をやり続けてきた間には気付かなかったこともあったのでは。

 「やっぱり家の中でどうやって家族が過ごしているのかとか。普段なら自分がいない時間なんでね。今までわからなかったけど、そういうことも改めて感じました。こういうことをしてもらっているから僕らは野球に集中してできているんだというのは感じましたし、本当にありがたいなと。ケガ以外でこんなに野球をしていなかったことはないんで」

 ――まだまだ言動が若々しいのは、山本昌氏、山崎武司氏、(中日時代の監督である)落合博満氏、(阪神前監督の)金本知憲氏ら長く現役を続けた人が身近にいたことも刺激になっているのでは。

 「長く続けた方たちが他にもたくさんいますしね。そういう方々に少しでも近づいていけるように。そういうことは思いながら、やっていきますけど」

 ――阪神の現役選手のほとんどが優勝を知らない。彼らにとっても大きい経験になる。

 「その経験で成長するというより、優勝する、勝つということが“こんなにいいことなんだ、楽しいことなんだ”というのを知ってほしい。そういうのを味わってほしいなという気持ちがまず第一ですね。それを味わうことによって、やっぱり“勝つことは素晴らしい”とか“勝ちたい”というのを強く思ってくれるようになれば、また考え方も変わってくる。それは経験しないとなかなかわからないことなので」

 ――今年のチームの手応えは。

 「本当にみんながすごくいろんなことを考えて、その時その時に自分がすべきことを考えてプレーするというのが増えたなと。それはここまでやっていても感じるし、そうやってみんなで戦っていきたいと思います」

(取材・構成 山添 晴治)

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