仙台育英 無音の再始動 全員参加で2カ月ぶり練習、アップは声出さずグラブで口覆い…

[ 2020年5月31日 05:30 ]

球児たちの特別な夏

マスクをして距離を取り、須江監督の話を聞く仙台育英ナイン
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 昨秋の東北大会王者で今年のセンバツに出場予定だった仙台育英(宮城)が30日、仙台市内の同校で2カ月ぶりに練習を再開した。夏の甲子園も中止となったが、右の強打者で今秋ドラフト候補の入江大樹内野手(3年)はプロ入りも見据え、木製バットで飛距離を出すために打撃フォーム改造に着手。開催が見込まれる代替大会でのアピールを誓った。

 快晴の仙台。地域貢献の清掃活動を終えたナインはベンチの前にマスクを着けて集まった。新型コロナウイルスの感染防止のため、密集を避けて大きな円陣をつくり、須江航監督は「健康や安全に変えられるものはない。まずは焦らずにやろう」と語り掛けた。

 ウェブ会議システム「Zoom」でのミーティングやLINEで情報共有しながら自粛期間を過ごしてきた。帰省していた県外出身の寮生が戻り、約2カ月ぶりに全員がそろった。無音のアップから始まり、打撃練習でも黙々と打ち込む。締めのノック前、マウンドへ集まった際はグラブで口を覆った。感染防止に細心の注意を払った3時間。それでもナインは思い切り白球を追い、バットを振った。

 右打ちで高校通算12本塁打の大型遊撃手・入江は木製バットでフリー打撃を行い、快音を響かせた。「もっと鋭い弾道と飛距離を出したい」とオリックス・吉田正を参考にアッパースイングのフォーム改造に着手。休校中、出身の堺ビッグボーイズで練習した際に考えたといい「柵越えも出てきた。研究していきたい」と貪欲だ。8強に進出した昨夏の甲子園では2年生ながら3番に座り、走攻守三拍子そろった逸材として注目された。今年は春夏ともに甲子園が中止。プロか進学かで進路を迷う中で「長く野球を続けたい」と言った。そして「今日は大人数でやれて楽しかったけれど、その気持ちは抑えてこれからは質を求めてやっていきたい」と見据えた。

 宮城県高野連は代替大会の開催を検討中で6月中旬にも判断が発表される。「もし代替大会があれば、逆方向へ長打が打てるところを見せたい」。入江の夏はこれからだ。(松井 いつき)

 ◆入江 大樹(いりえ・だいき)2002年(平14)6月6日生まれ、和歌山県出身の17歳。小2から野球を始める。中学時代は堺ビッグボーイズでプレー。仙台育英では1年秋からベンチ入り。昨夏の甲子園は「3番・遊撃」で全4試合に出場し、8強に進出。尊敬する選手は、ボーイズの先輩にあたるレイズの筒香。家族は両親と兄3人。1メートル85、83キロ。右投げ右打ち。

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