【スポニチ潜入(8)】立命大・有村 マエケンお手本に新兵器を習得 関西屈指の最速151キロ右腕

[ 2020年4月6日 10:00 ]

立命大・有村大誠
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 スポーツニッポン新聞社がお送りする記事と動画を連動する新企画「スポニチ潜入」。主に関西圏のアマチュア野球選手を紹介する本日公開の第8回は関西学生野球リーグを代表する最速151キロ右腕、立命大・有村大誠投手です。

 近年、ドラフト上位指名選手を輩出し続ける名門・立命大に、今年も大型右腕がいる。1メートル85、88キロという恵まれた体格から、最速151キロの直球を投げ下ろす有村だ。

 ここまでは順調に、目標とするプロへと向かう階段を上がってきた。秀岳館(熊本)ではエースとして、3年時の甲子園大会で春夏連続4強入り。進学した立命大でも2年春にリーグ戦デビューを果たし、同秋には2勝0敗、防御率0・67と台頭した。その後も3年春に初完投初完封勝利を挙げ、同秋には3勝1敗、防御率0・92をマーク。リーグを代表する投手に成長した。

 迎えた大学ラストイヤー。オフ期間には最速151キロからのさらなる球速アップを目指し、全身をくまなく鍛え上げてきた。並行して新境地の開拓にも余念はなかった。最大の武器とする直球、スライダーに続く新球種として、打者の手元で小さく変化するカットボールを習得。目標に掲げるリーグ制覇、日本一、そして次なるステージをも見据えたチャレンジだ。

 参考にしているプロ野球選手は、かつて広島のエースに君臨し、今もメジャーで先発ローテーション投手として活躍するツインズ・前田健太だ。「スライダーを投げ分けているところがすごいなと。大きく曲がる変化だったり、小さく曲がる変化だったりを投げているので、そういうのを参考にしています」。同じ“スライダーピッチャー”として、これ以上の教材はいない。「マエケン流」を採り入れようと試行錯誤しつつ、自らの持ち球に工夫を加える日々。カットボール習得も、その一環と言える。

 希望進路はプロ。17年の東克樹(DeNA1位)、18年の辰己涼介(楽天1位)、19年の坂本裕哉(DeNA2位)と3年連続で上位指名された先輩たちの存在が、さぞ励みだろうと思いきや、「皆さん、ドラフトの上位で行かれているので、僕が上位で行けなかったら……というプレッシャーはけっこう感じたりはします」と、お茶目な一面をのぞかせる。そして、その先輩たちと身近に接した感想を問われると「みんな、ちょっと、まともじゃないんですよね。言い方が悪いんですけど」と笑う。柔和な人柄も、魅力の一つだ。

 持ち味は強気な投球スタイル。「僕は、けっこう打者に向かっていきたいと思っているタイプなので、その闘争心とかが自分の持ち味ではないかなと思います」。まずは大学野球で圧倒的な実力を示し、実りの秋を迎える予定だ。(大阪報道部・惟任 貴信)

 ◇有村 大誠(ありむら・たいせい)1998(平10)年11月29日、大阪府枚方市出身。1メートル85、88キロ。右投げ右打ち。

 ※ 本記事の動画は「スポニチチャンネル」(https://www.youtube.com/channel/UCCDmd01WsuFBF8n3yMjHQ1A)において本日正午頃、公開予定。次回は4月13日公開予定です。(記事、動画の内容は新型コロナウイルス感染拡大により、各チームが活動自粛に入る以前に取材したものです)

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