阪神ドラ2・井上“折ったまげ~弾”!対外試合先発デビューでバット真っ二つ&推定120メートル2号

[ 2020年2月24日 05:30 ]

2軍練習試合   阪神3-3西武 ( 2020年2月23日    東部 )

2軍練習試合の2回無死、バットを折られたものの、左越えに本塁打を放ち、ナインと笑顔でタッチする井上(同じく本塁打を放った中谷もビックリ)(撮影・成瀬 徹)       
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 高知に2度目の衝撃弾! 阪神のドラフト2位ルーキー・井上広大外野手(18=履正社)が西武との2軍練習試合に「5番・DH」で起用され、対外試合でのスタメンデビューを果たした。2回の第1打席ではバットを折られながらも、左越えへ推定120メートル弾。同じ大阪府大東市出身の長距離砲、西武・中村が見守る前で高い潜在能力を見せつけた。

 バットを折られても、結果は井上の完勝だった。2回。右腕・伊藤が投じた2球目の内角スライダーに反応すると、グリップの部分から真っ二つになった。だが、右打席からはじき返された白球は放物線を描くと、そのまま左翼防球ネットへ突き刺さった。推定120メートルの特大アーチ。屈強なスラッガーしかなし得ない驚弾を、プロ入り間もない18歳が放ってみせた。

 「ホームランになったのはしっかりと振れている証拠だと思う。結構いい感じで打てましたが、力で押し切れたとは思わないです」

 きっちりと借りを返した。初めてプロの投手と対戦した19日の西武戦では田村の前に3球三振。初実戦となった15日・四国銀行戦の初打席初球本塁打から、一歩後退したかに見えた。そんな屈辱を簡単に晴らすところが、ただ者ではない。見守った和田豊テクニカルアドバイザー(TA)は「内角は肘をたたまないと打てない。肘をたたんで体幹で打っているからパワーが伝わって、木のバットでも折りながらあれだけ(スタンドに)持っていける」と高い技術を称賛した。

 試合前には同じ大東市出身で2軍調整中の西武・中村のもとへあいさつに出向いた。「オーラがありましたし、体つきが全然違った。最寄り駅を伝えたら“マジで!? めっちゃ近いやん”って」。感動さめやらぬ中での一発。現役最多の415本塁打を誇る大先輩からは、拍手を送られた。報告を受けた矢野監督からも「魅力はやっぱりホームランにあると思うし。俺も見てみたいと思う」と改めて期待を寄せられた。

 「(本塁打の打席は)初球を振れなかったのでそこを反省して」

 今春2号に浮かれるどころか、反省の弁が口をついた。24日の四国IL・高知戦ではプロ入り後初めて右翼守備にも就く予定。待望久しい右のスラッガーは、順調にステップを刻んでいる。(阪井 日向)

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