ソフトB・リチャード 2試合連発!逆風切り裂き支配下猛アピール

[ 2020年2月23日 05:30 ]

練習試合   ソフトバンク2―0JR西日本 ( 2020年2月22日    生目の杜第2 )

<ソ・JR西日本>6回2死、父親(後方ソフトバンクの帽子)の前で左中間にソロを放つリチャード(撮影・岡田 丈靖)
Photo By スポニチ

 ソフトバンクの砂川リチャード内野手(20)が22日、JR西日本との練習試合で6回に左中間へ逆風を切り裂く先制ソロを放った。育成3年目の大器は、宮崎キャンプでの実戦4試合で打率・444、2本塁打、2打点の大暴れ。首脳陣は長打力を評価し、支配下選手登録を検討することを示唆した。

 112キロの巨漢から繰り出されるパワーを生かした打球は、最大10メートルの逆風に負けなかった。18年都市対抗8強・JR西日本との練習試合に「4番・三塁」で先発出場したリチャードが0―0の6回2死、前元が投じた130キロの内角低め直球をしばいた。左中間への先制ソロ。20日の紅白戦で放ったソロに続く“驚弾”だった。
 「試合前から逆風で今日は押し戻されると思ったけど…。打った瞬間も強風でヤバかったけどイケイケって思いました」。練習では軽く場外へと運び、スタッフから「駐車場が先にあるから遠慮しとけ」と諭されるが、この日ばかりは規格外パワーに感謝した。さらに守備でも魅せる。5回には三直を横っ跳びで好捕。チームのノーヒットノーラン継投を演出した。

 沖縄から宮崎に駆けつけた父のオブライエン・ジャンさん(56)、母・砂川あけみさん(50)、祖父・隆さん(76)も興奮冷めやらない。「本当は21日に帰る予定だったけど残って良かった。去年はケガしてリハビリばかりだったから」。母は息子をまぶしそうに見つめた。

 首脳陣もうれしい悲鳴だ。キャンプは24日で終了し、リチャードは当初の予定通りB組(2軍)に戻るが、森ヘッドコーチは「悩みがまた増えたよ。A組(1軍)体験のつもりだったけど、これだけアピールしてくれるとな。支配下(選手登録)も考えないといけない」。強烈な一撃を目撃していただけに、その言葉は現実味を帯びる。工藤監督も「どんどん打っていいんじゃない。(支配下を)迷うくらいにね」と話した。

 「開幕までに支配下になって、ペイペイドームでホームランを打てたら最高」とリチャード。無限の可能性を秘めている20歳が、分厚い層を誇る日本一軍団の仲間入りへ必死に戦っている。

続きを表示

2020年2月23日のニュース