目指せ“種市超え”ロッテ2年目古谷 試行錯誤の日々

[ 2020年2月23日 10:00 ]

2月8日の台湾楽天戦に先発した古谷(撮影・長久保 豊)
Photo By スポニチ

 ロッテのキャンプではドラフト1位・佐々木朗(大船渡)が大きな注目を集めたが、その他にも期待できる若手選手が多くいると感じた。その一人が2年目右腕の古谷だ。昨季は2軍のローテーションで回り、イースタン・リーグで6勝。沖縄・石垣島でのキャンプ前の先乗り自主トレでは昨季3年目で8勝を挙げた種市に弟子入りした。

 同じ高卒ドラフト6位右腕。「一緒に練習したかったので、自分から声をかけました。3年目であれだけ飛躍できるのは練習量も凄いと思いますし、質の高い練習をしてるから。何か自分が得られるんじゃないかなと思った」。個別練習の時間にはともにブルペンに向かい、シャドーピッチングをiPadで撮影。投球フォームやトレーニング法、食事についてなど積極的にアドバイスを求めた。宿舎に帰るのも一緒のことが多く、休日には卓球で遊ぶなど密着マークを続けた。

 研究熱心な種市の影響で、動画撮影を開始。理想の投球フォームを追求し、試行錯誤の日々を送る。目指すのは質の高い直球。「打者が球速以上に速く感じる直球を投げたい。フォームだったりタイミングの取りづらさだったりいろんな要素があると思うので、研究していきたい」。特に左手のグラブの位置や右腕を上げるまでの軌道を模索しているという。

 貪欲な右腕は後輩からも学ぶ。佐々木朗とキャッチボールを行い衝撃を受けた。「あれだけの球を投げる投手は後輩で持つことはなかなかない。自分は先輩ですけど盗めるものは盗んでいきたい」と吸収していく。

 首脳陣からの期待も大きく、2月8日のチーム初実戦となった台湾・楽天戦で先発に抜てきされた。結果は2回5安打1失点。「抑えたいという気持ちとアピールしたいという気持ちが先走って力みにつながった。自分でフォームを崩してしまった」。14日からの1軍遠征には同行できず、石垣島で残留となった。

 「まだまだ力が足りないから残された。悔しい思いをモチベーションに変えて、1軍で投げることをイメージしながらやっていきたい」と現状を受け止め、石垣島で汗を流す。憧れの種市は2年目で初登板を遂げ、3年目で初勝利から一気に8勝とブレーク。「まず1軍で投げないことには始まらない。1軍で登板して初勝利を挙げられるようにするのが今年の目標」と古谷。目指すは「種市先輩超え」だ。 (記者コラム・岡村 幸治)

続きを表示

2020年2月23日のニュース