広島・大瀬良、真のエースへ「いばらの道」 2年連続開幕投手からフル回転誓う
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広島・大瀬良大地投手(28)が沖縄キャンプ休日の21日、スポニチの単独インタビューに応じた。終盤に失速した昨季の反省を踏まえ、2年連続で開幕投手を務める3月20日の中日戦(マツダ)からフル回転を誓う2020年。200投球回を照準に定め、要所で投げ勝つ「真のエース」になるべく、いばらの道を歩む強い覚悟を示した。(構成・江尾 卓也)
――佐々岡監督のもとで初の春季キャンプ。雰囲気はどう?
「活気にあふれていますし、監督が一体感を掲げている通り、野手とコミュニケーションを取る時間が増えたように思いますね」
――今春キャンプのテーマ、課題は?
「まずはケガをせずにキャンプを完走すること。年齢も上の方になってきましたけど、走れる時にはしっかり走って、若い選手に負けないよう厳しくやりながら、自分の体力をもっと強化できるように取り組んでいます」
――順調に見える。
「そうですね。体力面やトレーニング、走ることに関しては、今が一番動けているかな…と。例年よりも」
――一定の年齢になると、進化だけでなく維持も大切になる。
「レベルアップできる幅は間違いなく小さくなっていると思います。それは実感しています。というか、その辺は自分で感じ取らないと、この世界では生きていけないので、敏感にならないと」
――進化する余地はどの辺にある…と?
「シュートですね」
――シュートは確か昨季も投げていた。
「投げていました。ただ、自分の感覚では手の内に入れたと言えないので、もう少し練習しないと。シュートをうまく操れたら、もっとイケるんじゃないか…という気がするんです。(3年連続で)2桁勝たせてもらってはいますが、求められているものはもっと上だと思うので」
――キャンプイン直前に投球フォームで一つの決断を下した。
「昨秋からフォームを試行錯誤してきましたが、2段モーションに戻しました」
――なぜ、(一度は)2段モーションを辞めよう…と?
「シンプルに投げたい。それが一番の理由ですね。ボール自体はいいけど、実は2段モーションの間が僕はあまり好きじゃないんですよ。あの時間が…」
――なるほど。
「上体が(腕より)先に出てしまう傾向があったけど、2段モーションを取り入れたことで直ったんです。直ったという感覚があったから、自然の流れ、つまり自分の体のリズムやタイミングでも、力をためて投げられるんじゃないか…と思って取り組んだけど、傾斜でダメでした」
――マウンドで。
「はい。傾斜になると傾斜の分、(体が)流れてしまう。腕が出て来ないんです」
――2段モーションに戻すのは問題なし。
「もともと、チャレンジしてよければそのまま投げるし、ダメなら戻せばいい…と思っていましたからね」
――個人よりもチーム優先なのは承知しているけど、目標の数字を一つ挙げるとすれば?
「200投球回ですか…ね。えげつない数字ですけどね」
――昨年が173回1/3、一昨年が182投球回。182を基準にすると1試合平均で1イニング多く投げれば…。
「それが簡単じゃないんです(笑い)。自分の力も必要ですが、今の時代、ある程度は後押しされない…と達成は難しい。体力の問題じゃないです」
――分業制の時代なので、自分のエゴでは達成できない。この投手に任せれば大丈夫…という認識が、チームで共有されない…と。
「(うなずき)だからこそ、目指す価値はある。いばらの道ですが、頑張って何とか達成したいですね」
――今春は、3年ぶりに2月1日からブルペンに入った。
「ま、あれは入らなくてもよかったんですけど、開幕投手と言われている身なので、やっぱり一発目はブルペンに入って、そういう意欲を見せる…という意味で。だから、立ち投げで軽く。入るっていうことに意味があるかな…と思って」
――手塚さん(一志=上達屋を主宰)に師事し、今季で3年計画の3年目を迎える。
「真っすぐで勝負したい。強さを取り戻したい。それが手塚さんに教えを請うた理由です。3年間しっかりやって、140キロ台後半から150キロ台をコンスタントに投げ、先発投手として結果を残せる選手になりましょう…というイメージでスタートしました」
――17年あたりは球速が出ていなかった。
「142~43キロでしたね。それが今は平均球速が146~47キロぐらいまで上がった。勝負できる感じにはなっているんですけど、昨季は真っすぐに自信が持てなくて…」
――昨季は直球でファウルや空振りを奪う自信がなかった…と?
「そうです。18年がすごくよかったので、思うような直球とは違うな…という感覚でした。どういう状態であれ、ストレートで押せるように…と思ってやっていますので」
――なるほど。
「ま、2桁は勝てているのでね。全然ダメというわけじゃない。ただ、自分の中で何かこう…もうちょいイケる、まだよくなる、そんな感じです。自分に伸びしろはある…と思っているので」
――新春の自主トレ公開日に“ボクはまだエースじゃない”と切り出したのが印象的。
「昨季、終盤の大事な試合で勝てなかったことが、僕の中で強く残っているんですよ。すごく悔しくてね。勝たなければいけない試合で勝てないと、本物のエースじゃない。そこは特に意識してやりたいと思います」
――でも、緒方前監督や今の佐々岡監督ら首脳陣は、大瀬良投手をエースと呼んでいる。
「確かに、去年からそういう言葉は使ってもらっています。うれしいし、ありがたいことですけど、僕にハッパをかける意味で使ってくれている…と受け止めています」
――自ら切り出したところに覚悟を感じる。
「黒田(博樹)さんやマエケン(前田健太=ツインズ)さんの背中を見て学んできましたからね。共通していたのは、ここ一番で勝てるということと、2人で負けたら仕方がない…と周りが認めていたこと。そういう人がエースと呼ばれる」
――よく分かります。
「簡単なことじゃないです。楽をしてエースにはなれない。200投球回もそうですけど、いばらの道を歩むしかない…と思っているので。少しでも近づけるように頑張りたいと思っています」
――では、最後に今季の目標を。
「優勝。個人的にもチームの優勝です。それと年間通してチームに貢献したいですね。昨季序盤は(防御率)1点台ぐらいだったので、(貢献も)それなりに…と思っていますが、後半が悪すぎたので…。高い水準で一定の貢献を果たし、優勝したいですね」
――期待しています。
「クライマックスシリーズや日本シリーズでも(貢献が)続くように頑張ります」
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