阪神・近本 中堅左に「近本シート」 地元淡路市に恩返し

[ 2020年1月31日 05:30 ]

宜野座村の小学生と触れ合い、笑顔でピースサインをする近本(中央)(撮影・平嶋 理子)                                    
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 阪神・近本光司外野手(25)が30日、社会貢献活動として地元・淡路市民を対象に甲子園球場での公式戦約60試合に招待することを発表した。昨年12月からは同市のスポーツ親善大使を務め、故郷への恩返しの思いも込めて「近本シート」の設置を決定した。

 「淡路に住んでいる方に少しでも地元のタイガースとか、プロ野球を知ってもらいたいですし、甲子園に来たときにテレビと違うと思ってもらえるように魅せられるようにやっていきたいと思う」

 入団前から社会貢献活動への関心を持って模索してきた中、「多くの人にプロ野球を、甲子園球場という特別なところで見てもらいたい」と淡路市を介して自費で招待する方法を決めた。一番の特徴は席の場所で、中堅左のレフト外野席4席分に用意。定位置の中堅に就いた時に「(声援を)肌で実感できたので…」と明かした。通常の招待席は内野ゾーンが多く、近本ならではの“こだわり”だった。

 小学生の頃に甲子園球場で観戦した体験を「今でも記憶に残っている」と振り返る。巨人との“伝統の一戦”でアリアスがバックスクリーンに放った一発が忘れられない思い出の一つだという。同じような経験を淡路の人にもしてほしいと願った。

 「これから来る人が初めての観戦かも知れないし、一生で1回かもしれないので、思い出をより多くの人に共有したいなと思っていた。何かのきっかけになってくれればと思う」

 昨季はセ・リーグ新人最多安打記録を更新する159安打を放ち、盗塁王も獲得。日本全国から注目を浴び、中でも地元への感謝は忘れない。間近の「近本シート」からの声援を力に2年目のさらなる飛躍を期した。
(長谷川 凡記)

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