巨人・原監督 弔辞で誓う「金田さんから頂戴したたくさんの教えは、私が後世に伝えていきます」

[ 2020年1月22日 05:30 ]

金田正一氏「お別れの会」 ( 2020年1月21日    東京・帝国ホテル )

金田正一氏の祭壇の前で弔辞を読む巨人・原監督(撮影・木村 揚輔)
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 「金田魂」を継承する。巨人・原辰徳監督(61)が21日、金田正一氏のお別れの会で弔辞を述べた。そうそうたる球界OBの前に立ち、遺影を見上げて故人の教えを後世に伝えることを約束。初対面時の心温まるエピソードも披露した。

 「金田さん、辰徳です」

 原監督の弔辞は、呼び掛けから始まった。「私にとって父であり師匠であり、前人未到の400勝投手、憧れの先輩でした」。遺影を見上げ、優しく語り掛けた。

 大役は長男・賢一氏の強い希望で実現した。金田氏は毎年、春季キャンプを訪れるのを楽しみにし、「辰っちゃんのところに行って来るよ!」と家を出たという。シーズン中にも球場で受けたもてなしを父に聞き、感謝の気持ちがあった。

 原監督は金田氏と年に6回程度、食事を共にした。付き合いが深まったのは02年に初就任してから。球場で交流し、電話で何度も金言を授かった。時に「辰っちゃん凄いよ」と采配を褒められた。忘れられないほどうれしく「私が監督をやる上でどういう言葉で形容して良いか分からないくらいエネルギーでした」と活力とした。

 4分20秒のお別れの言葉。思い出は43年前にさかのぼった。東海大相模3年だった時、思わぬ形で金田氏と初対面する。場所は父・貢さん(享年78)に連れられていったゴルフ場だった。偶然にも前の組を金田氏と王貞治氏、長嶋茂雄氏が回っていたという。

 「短いパー4のホールで、大変な事件を起こしてしまいました」

 真芯で捉えた球は、3人がいるグリーンに1オンし「私は心臓が止まるかと思いました」。深々と頭を下げた18歳は王氏、長嶋氏から笑顔で応えられたが、球は土にめり込んでいた。「あとで聞きましたら金田さんが踏んでくれたそうです。“愛情”を感じました」。金田氏らしいエピソードに、会場は温かい笑いに包まれた。

 豪快な人柄の一方で、選手の体調管理の大切さは厳しく説かれた。全力で投球、スイング、走塁できることがスタートライン。その先にしか技術向上はないというもの。「鉄人」「神様」「伝説」とも形容した故人の教えに「厳しさはありましたね」と、胸に刻む。

 「偉大な野球人の先輩である金田さんから頂戴したたくさんの教えは、私が後世に伝えていきます」。球春を前に、魂を受け継ぐことを約束して弔辞を締めた。 (神田 佑)

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