広島ドラ4・韮沢“コシヒカリパワー”で高橋慶彦の道へ「将来的には首位打者を」

[ 2019年11月19日 05:30 ]

契約交渉を行った美術館内の池の錦鯉にエサをあげる花咲徳栄の韮沢
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 広島からドラフト4位指名された韮沢雄也内野手(18=花咲徳栄)は18日、埼玉県加須市内の美術館で契約金4000万円、年俸500万円の仮契約を結んだ。新潟県魚沼市出身で好物という祖父母が育てたコシヒカリがパワーの源。目標に球団OBの高橋慶彦氏(62)を挙げて、名遊撃手への道を歩む決意を示した。(金額は推定) 韮沢雄也プロフィル

 18歳の“新米選手”が、往年の名遊撃手の名前を口にした。「高橋慶彦さんのような選手になりたいです」。球団OBの映像をさかのぼっていた韮沢は、、赤ヘル史に名を刻むレジェンドに魅了されたという。

 「(高橋氏は)僕と同じショートなので。昔の赤ヘル世代の勉強をしました。すごい偉大な先輩方がたくさんいるので、自分も頑張りたいです」

 同氏が残した足跡は偉大である。1974年ドラフトで韮沢と同じく高卒として広島に入団し、衣笠祥雄氏、山本浩二氏らと赤ヘル黄金期を築いた。盗塁王3度、最多安打1度。79年に樹立したプロ野球記録の33試合連続安打は、いまだ破られていない。

 韮沢は「打撃に一番の自信があります」と胸を張る非凡な打力で、大先輩の偉業を追う。バットコントロールに優れた巧打の左打ち。今夏のU18W杯では、チーム最多の10安打を放ってベストナインを受賞した。

 「高校から率にこだわってきた。将来的には首位打者を獲りたいです」

 打撃の力の源は故郷にある。出身は、日本有数の米どころである新潟県魚沼市。寮生活が始まる高校入学まで祖父母が育てたコシヒカリを食べて基礎をつくった。「高校1年生の頃は(寮の)米が合わない時期があって苦労しました。食べないと大きくなれない。食べることは中学までもしっかりやってきましたし、そこに高校のウエートで体が大きくなりました」。入学時に体重67キロだった細身から、13キロ増の80キロにまで成長した。

 「3、4年ぐらいで1軍に出たい気持ちはあります。小園さんに並んで超えられるように、見て学んで自分のものにしたいです」

 “コシヒカリパワー”で培った体はたくましく、担当の尾形佳紀スカウトからは「体が強いのでケガの心配がない。体が大きくなればいい選手になる」と評価された。粒立つ才能を丁寧に研いだ先は、スター街道へと続いている。(河合 洋介)

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