阪神ドラ1・西 家族の大黒柱に 天国の父に誓った「先発完投型を目指す」

[ 2019年11月5日 05:30 ]

仮契約を終え、ホテルのチャペルに設置された“旅立ちの鐘”を鳴らす創志学園・西純矢       
Photo By スポニチ

 阪神からドラフト1位指名された創志学園・西純矢投手(18)が4日に岡山市内のホテルで入団交渉し、契約金1億円プラス出来高3000万円、年俸1200万円(金額はすべて推定)で仮契約した。一昨年に病気で亡くした父親に代わって弟・凌矢さん(15)と母・美江さん(45)を支える決意を示し、「先発完投型」の投手を目指すことを誓った。

 仮契約を終えた西は力強く“父親代わり”として家族を支えていく決意を示した。

 「弟も高校に入学しますし、お父さんが亡くなってからの2年間はお母さんは大変だったと思うので、今度は自分がお母さんを助けるというか、支えていきたいと思っている」

 父・雅和さんが2年前に病気のため45歳で急逝して以降、女手ひとつで2人の息子を支えてきた母・美江さんの姿を間近で見てきた。来春には3歳下の弟・凌矢さんが高校へ進学。いまは広島県のボーイズチームで同じ投手として野球に励み、高校へステージが上がれば学費や遠征費など金銭面で負担が増すことが予想される。今度は自分が家族の大黒柱になる番だと心に決めた。

 「本当にお母さんにはサポートしてもらって感謝しています」

 最初に得た契約金だけではない。これからの活躍こそが本当の意味での恩返しになる。そのためにも、いまは体作りに心を砕いた。毎日2時間半のランニングに加え、「下半身を一回りも二回りも大きくしたい」と週1回のウエートトレーニングではスクワットなどで強化。投球フォームの安定性を課題として自覚し、ソフトバンク・千賀やカブス・ダルビッシュらの動画を参考に研究を重ねる。

 「憧れの前田健太投手(ドジャース)のような投手になりたい。先発したら最後まで投げたいという思いがある。先発完投型を目指してやっていけたらと思います」

 分業制隆盛のプロ野球界で一人で投げ抜く矜持(きょうじ)を強く持つ。振り返れば指名あいさつの際には矢野監督からも「令和になったけど、昭和っぽい。昭和な部分が西の魅力」と称された。大いなる志を胸に新しい世界での挑戦を見据えた。(長谷川 凡記)

 ◆主な阪神ドラ1高校生投手仮契約

 ★66年江夏 豊(大阪学院) 9月28日に合意。一時は江夏の親族が態度を硬化させるなど交渉は難航。5日の指名以降、入団を希望していた本人は「うれしいというより、ほっとしたという気持ち」。10月3日に正式契約。

 ★85年遠山 昭治(八代一) 12月4日、契約金4800万円、年俸360万円で仮契約。「巨人のバッターをバッタバッタと三振に」と宿敵討ちを公約。同期プロ入りの桑田にも球速では互角とライバル心。

 ★98年藤川 球児(高知商) 11月29日に契約金1億円(出来高5000万円)、年俸700万円を内諾。大安吉日の12月2日に仮契約。1月の卒業試験で赤点なら春季キャンプ不参加の可能性も、勉強と練習の両立誓う。

 ★12年藤浪晋太郎(大阪桐蔭) 11月15日、高校生では球団史上最高額の契約金1億円(出来高5000万円)、年俸1500万円で仮契約。球界を代表する投手を目標に掲げ、将来のWBC日本代表入りを熱望した。

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「野村克也」特集記事

2019年11月5日のニュース