阪神 森下が急浮上 “闘将ネクタイ”の矢野監督がサプライズ予告「ドラフトはドラマが…」

[ 2019年10月17日 05:30 ]

プロ野球ドラフト会議 ( 2019年10月17日 )

星野監督の形見のネクタイを締めて前日会議に参加した矢野監督(撮影・沢田 明徳)
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 プロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)は17日午後5時から、都内ホテルで開かれる。矢野燿大監督(50)らが参加した前日会議で、阪神は投手を1位指名する方針を固めた。最上位候補として星稜・奥川恭伸投手(18)、大船渡・佐々木朗希投手(17)の名前が挙がるが、即戦力投手として明大・森下暢仁投手(22)が急浮上したことが判明。ドラフト直前まで熟考を重ねて1位入札を決定する。

 前日会議を終えた矢野監督は不敵な笑みを浮かべた。「何も(話すことは)ないよ」。捕手出身監督らしく策士を演じた。当日ギリギリまで他球団の動向を探り1位入札を決断する意向を示したが、発言の裏にメッセージが隠されていた。

 「まだ決まってない。(1位候補も)いっぱいいる。ドラフトっていろんなドラマが起こる。楽しみ。今年も何かあるんじゃない。俺らが何かをしたい」

 サプライズの可能性を予告した。その言葉に当てはまる逸材が明大・森下だ。当初は今夏の甲子園準V右腕・星稜の奥川が大本命と目されていた。将来性では最速163キロを誇る大船渡・佐々木が断トツ。「末恐ろしい伸びしろ」。超高校級の両右腕が1位候補の最有力候補だったが、会議前日になって様相が一転。大学No・1投手も1位候補に急浮上したことが判明した。

 「当然(森下も1位の)リストには入っている。即戦力なら断然森下でしょうね」

 ある球団関係者は奥川、佐々木と同じ評価であることを明かした。両投手に関しては多くの競合が予想。森下についても広島が1位指名を公表するなど競合は必至だ。とはいえ、抽選を外す可能性を少しでも減らしたいのであれば、森下を指名する可能性も十分ある。その根拠は関係者の評価だけでなく、指揮官の服装にもあった。

 実は前日会議で着用していたネクタイは星野仙一氏が生前に愛用しており、遺族から形見分けとして譲り受けた。数多く保有するネクタイの中から、形見を持参。星野氏は指揮官にとっての恩師であると同時に、明大OBでもある。意中の人が森下であることを想像させた。昨年は前日と同じネクタイを着用していただけに、17日の本番でも勝負ネクタイを着用する可能性は高い。

 「赤いパンツを履いていく。(くじを引く手は昨年とは違う)右手。(引き当てる)いいイメージはしている。矢野ガッツするよ」

 逆転CSを勝ち取った赤パンツを着用し、縁起を担いでいることも明かした。1位入札はスター性の奥川、将来性の佐々木か、それとも即戦力の森下か―。運命の行方は星野パワーを授かった矢野監督の右手にかかっている。
(山本 浩之)

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2019年10月17日のニュース